
記事によると…
原料高騰で…駄菓子の定番「糸引きあめ」、唯一のメーカーが廃業
あめの中から出ている糸を束ねて、くじのように引くことができる「糸引きあめ」の製造が、5月末で終了した。国内唯一のメーカーだった耕生製菓(愛知県豊橋市)が、原料の高騰や工場の老朽化などで廃業したためだ。夫の津野耕一郎社長(72)と一緒に会社を切り盛りしていた三恵子さん(69)は「長年心を込めて製造していたので、少し残念なのと寂しさを感じています。多くのねぎらいの言葉やお手紙をいただき、感謝しております」と話す。
(略)
糸引きあめがなくなることについて、駄菓子屋研究家の土橋真さんは「駄菓子業界は、比較的体力のあるメーカーと中小零細の二極化している。経営者の体調不良や機械の故障などで中小零細は潮時と考えるケースが多い。仕方が無いですが……」と残念がる。耕生製菓は、工場解体や書類整理などを進めている。「今はバタバタしていますが、すべて終われば、もっと寂しくなるんですかね」。寂しげな、でも少しさっぱりした三恵子さんの表情が印象に残った。【水津聡子】
[全文は引用元へ…]毎日新聞 7/13(日)
以下,Xより
【Yahoo!ニュースさんの投稿】
【糸引きあめ 唯一のメーカーが廃業】https://t.co/sb7sumxFas
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) July 13, 2025
でもこんな所にも中小企業の現状と課題が出てますよね。
— ナットロッカー (@Nutrocker7) July 13, 2025
原油高から始まる物流費、原材料費の高騰、政府の民間丸投げの最低賃金の急激な上昇や賃上げ要求による人件費の高騰、その人件費の高騰から生じる価格転嫁によるさらなる物価上昇の負のループ。
結局は政治の責任が大元なんでしょうね。
梅ジャムのメーカーも秘伝の製法を誰にも引き継がずに廃業して、サクマ式ドロップスも廃業。昔親しんだ駄菓子って実は貴重な存在だったのですね
— MIKO (@mikoneko_koneko) July 13, 2025
事業継承の話もあったがすべて断ったらしいし、いいんじゃない。自分で幕引きたいから?
— ひかる (@hika22) July 13, 2025
引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/a57fb395dcfa2b562a4d6cc8070388b5a1fdf30f
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みんなのコメント
- 懐かしい駄菓子屋の飴! 駄菓子屋は子どもの社交場やったわね~…駄菓子を買うために10円~50円を握りしめて、吟味して手持ちのお金で買えるお菓子をゲット! 水飴が好きだったけど、この糸引飴も何回か買った思い出が… 長い間ありがとうございました
- 子供の頃に駄菓子屋でたまに買ってたなぁ。 当たりだとデカい飴になってるやつ
- 少子化に加えて駄菓子の価格が2〜3倍になってるからな
- 存在自体初めて知りました
- また一つ 昭和が遠くなったなぁ…
- 近くの駄菓子屋にあったのは大きさが違ってた記憶がある。懐かしい
- なっつ! もう食べることも見ることさえも叶わないんだね
- えー! 子供のときやったやつ!
- 懐かしいな
- あぁ。。また思い出が消えていく。悲しいね
- 糸を引くように、自ら幕を引いたんやね
- 棒より安全だと思うんですけどね 残念
- 幻の存在になるのは悲しいですね
- お祭りの必需品なのに
- ザラついた舌触りの イチゴ味の記憶が 甦る(笑)
- 私も子供の頃に楽しんでいました
japannewsnavi編集部の見解
糸引きあめ廃業の知らせに胸が痛む理由
「糸引きあめ」という言葉を聞いて、懐かしさと同時に、もう味わえなくなるという寂しさが込み上げてきました。子どもの頃、駄菓子屋で10円玉を握りしめ、どの糸を引くかを真剣に選んだ記憶が蘇ります。当たりの大きなあめが出てくると、嬉しくて友達に自慢したものです。
その唯一の国内メーカーである愛知県豊橋市の耕生製菓が、2024年5月末をもって廃業したという報道を目にし、正直なところショックを受けました。工場の老朽化、原材料や包装資材の高騰、そして社長の体調不良など、やむを得ない事情が重なったとはいえ、こうした日本の「原風景」とも言える存在が、またひとつ静かに姿を消していくことに、大きな喪失感を覚えます。
社長夫妻が語った「長年心を込めて製造していた」「寂しさを感じる」という言葉には重みがあり、長年手作業で続けてきたことの誇りと覚悟が伝わってきました。現代の大量生産では到底まねできない、手間ひまをかけた伝統の菓子。そうしたものが今の日本で生き残ることの難しさを、改めて感じさせられました。
駄菓子文化が映し出す中小企業の現実
糸引きあめの廃業は、ただ一つの商品の終了という話ではありません。これは、今の日本社会が直面している経済的現実の縮図でもあります。人件費の上昇、原材料の高騰、物流費の増加といった要素が、中小零細企業の経営をじわじわと圧迫し、気づけば限界を超えてしまっている。今回のような老舗の廃業には、そうした背景が如実に現れていると感じます。
実際、報道にあったように糸引きあめの製造工程は多くが手作業であり、コストや効率重視の現代の流通には合わなくなっていたのでしょう。しかも、昨今では駄菓子屋自体が減少しており、販路の縮小も避けられない現実でした。
加えて、事業継承の打診もあったとのことですが、「よそで作るのは難しい」との三恵子さんの言葉には、単なる製造ノウハウ以上に、信念と矜持が詰まっていたように思います。手作りで、魂を込めて一つひとつ作る菓子。それはただの製品ではなく、作り手の人生そのものだったのでしょう。
こうした中小企業が一つ消えるたびに、私たちは気づかぬうちに貴重な文化や記憶を失っているのかもしれません。便利さや効率を求める一方で、本当に大切なものが何なのかを見直すべき時に来ているのではないでしょうか。
政治の役割と私たちの責任
今回の件を通じて、私が一番強く感じたのは「なぜこうなるまで放置されたのか」という疑問です。もちろん民間企業の経営判断に政府が口を出すべきではないというのは理解していますが、少なくとも伝統的な産業や地域の文化を守る姿勢がもっとあってもよかったのではないかと思います。
日本には、地方に根差した中小企業が無数にあります。そうした企業が立ち行かなくなっているにもかかわらず、大企業向けの支援ばかりが目立つ現状には、疑問を感じざるを得ません。最低賃金の引き上げや物価上昇への対応も、現場の実態を無視したものでは意味がありません。多くの企業が「助けて」と声を上げる暇もないまま、静かに店を閉めていく。そこにもっと目を向けるべきです。
そして、政治家だけではなく、私たち消費者一人ひとりの意識も問われているのだと思います。便利で安いものばかりを求めることが、結果として日本のものづくりや職人文化を衰退させている側面も否定できません。安ければ良いという価値観に流されるだけでなく、時間や手間をかけたものの価値を見直すことが、これからますます重要になってくるでしょう。
耕生製菓のような企業が再び息を吹き返す日は来ないかもしれません。しかし、その歴史やものづくりへの姿勢を忘れず、次の世代に伝えていくことが、今できる最小限の「支援」ではないでしょうか。
あの甘い香りと、糸を引くときのわくわく感。それはもう味わえないかもしれませんが、心の中に大切に残しておきたいと思います。
執筆:japannewsnavi編集部


























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