
アセアンポータルによると…
石破政権は日本に農畜産物の輸出拡大企図のパラグアイを支援、ライバルに3.5億円の無償資金協力で食品分析機材を供与
石破政権は、日本への農産物の輸出拡大を企図しているパラグアイ共和国における食肉輸出を支援するため、3.5億円の無償資金協力にて食品分析機材を供与することが明らかになった。
日本の外務省の見解によると、パラグアイは世界有数の牛肉輸出国であり、パラグアイ政府は経済政策の重点政策の一つに食肉の輸出拡大を掲げ、食肉の品質分析や生産者の飼養衛生管理の向上に取り組んでいるが、所有する分析機材の老朽化及び不足により、安定した検査・分析体制の維持が困難な状況にあるとしている。
そのため、6月26日、パラグアイ共和国の首都アスンシオンにおいて、駐パラグアイ日本国大使と、パラグアイ外務大臣との間で、食品分析機材を供与する供与額3.5億円の無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の署名・交換を実施した。
今回実施される支援は、家畜衛生、動物由来産品の安全及び品質向上を所管する国立家畜品質・衛生機構(SENACSA)に対し、食品分析機材を供与することにより、パラグアイの食肉の品質管理体制の改善を通じて安全な食肉の輸出の促進を図り、もってパラグアイの経済社会開発に寄与するものとなる。
なお、石破首相は今年の5月21日に日・パラグアイ首脳会談を実施している。パラグアイ大統領では、この会談の前に、日本に対し農産物の輸出拡大求める考えがあることをメディアらに明らかにしていた。また、パラグアイが所属しているメルコスール(南米南部共同市場)では、日本に対して牛肉などの農畜産物を輸出拡大する方針であることを表明している。
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以下,Xより
【アセアンポータルさんの投稿】
石破政権は日本に農畜産物の輸出拡大企図のパラグアイを支援、ライバルに3.5億円の無償資金協力で食品分析機材を供与https://t.co/UrkUlqzY6c
— アセアンポータル (@portal_worlds) June 27, 2025
引用元 https://portal-worlds.com/news/asean/36991
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みんなのコメント
japannewsnavi編集部Bの見解
パラグアイへの支援が意味するものとは何か
石破政権が南米のパラグアイ共和国に対して3.5億円の無償資金協力を決定し、食品分析機材を供与するという報道を目にして、私は率直に言って強い違和感を覚えました。支援そのものの是非を否定するつもりはありません。ただ、支援の中身と対象、そしてタイミングを見たとき、「それは今、本当に日本の国益にかなう判断だったのか」と問わざるを得ません。
今回の支援は、パラグアイにおける食肉輸出体制の強化、つまり牛肉などの品質管理や衛生管理の向上を目的としているとされます。しかし、このパラグアイという国は、実は農畜産物の輸出において日本と競合する側面を持っています。しかも、メルコスール加盟国として、牛肉の輸出拡大を明言している。つまり、わざわざ日本政府が日本の農業の“ライバル”に資金と技術を提供して、その市場競争力を高めてしまうという構図になるわけです。
私たちの食卓を支えてきた国内の酪農家や畜産農家が、燃料費や飼料高騰で苦しんでいる中、このような判断が果たして理解されるでしょうか。3.5億円という額は、数字だけ見れば大規模な支出ではないかもしれません。しかし、現場の生産者にとっては切実な資金ですし、海外からの輸入圧力にさらされてきた国内産業の実情を思えば、この決定はあまりにも配慮に欠けているように感じました。
外交支援の名の下に見失われる国益
外務省の見解によれば、この支援はパラグアイの経済社会の発展に寄与し、良好な二国間関係の維持にも資するとのことです。確かに、外交には人道支援や経済協力といった側面もありますし、未来の信頼構築という意味では意義を持つ部分もあるのかもしれません。
しかし、今回のケースが他の人道支援やインフラ支援とは性質を異にするのは、相手国の「輸出拡大」が日本の一次産業を圧迫しかねないという点にあります。農業大国との競争が激化する中で、自国の農家を守ることが後回しになっていないか。その問いは、今こそ真正面から向き合う必要があると思います。
さらに、支援先であるパラグアイでは日本向けの農産物輸出に対して極めて積極的な姿勢を示しており、日・パラグアイ首脳会談の前にも、現地大統領が「農産物の輸出拡大を求めていく」と表明していたとの報道があります。このような背景を知れば知るほど、「なぜ今、日本があえてその環境を後押しするのか」という疑念が強まってしまいます。
「外交儀礼の一環」や「信頼醸成の手段」という説明では、生活に直結する農業や食の安全を守ろうとする国民に対する説明としては、あまりにも薄いように思います。
支援のあり方と国内産業の守り方を再考すべき
私は、国際協力そのものには反対しません。特に、医療、教育、防災といった分野への支援は、人道的にも戦略的にも意義あることです。ただし、それが自国民の生業や暮らしを脅かす形で行われるのであれば、その支援は再考されるべきだと考えます。
農業や畜産業は単なる産業ではなく、日本の食料安全保障を支える根幹です。輸入に依存しすぎた構造が脆弱性を生んでいる今、海外産の農畜産物の競争力を高めるために日本の資金が使われるという構図は、やはり納得しがたいものがあります。
3.5億円という資金があるのであれば、国内の若手農家への技術支援や、地方における生産流通体制の再構築など、もっと直接的に国民の生活に資する使い道があるはずです。地方の農業高校や畜産大学校では、設備の老朽化が進み、技術継承すら危ういという話も聞きます。そうした現実に対する政治の目線が、今の日本には明らかに足りていないのではないでしょうか。
外交は国の顔であり、信頼の証であるべきです。ですが、国益を損ねてまで実施される支援であれば、それは本当に正しい外交とは言えないと私は思います。石破政権が今後どういった方針で経済協力を進めていくのか。日本の農業を守りつつ、どこまでバランスの取れた外交ができるか。その真価が問われるのは、むしろこれからではないでしょうか。
執筆:編集部B


























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