
アセアンポータルによると…
日本の国土交通省は、地震など自然災害発生時の道路や橋梁の点検に関する技術的支援を目的とし、2024年4月10日にタイで技術協力ワークショップを開催する予定です。
この取り組みは、2024年3月28日にミャンマーで発生した地震をきっかけとした調査結果を受けて決定されたものです。国土交通省は、4月3日から現地に派遣していた専門家の報告をもとに、地震に慣れていないタイ国内において、道路やインフラに対する国民の不安を軽減し、安全性を確保するために、日本の知見が必要とされていることを確認しました。
とりわけ、バンコクで建設中のラーマ2世通りの高架道路において、地震以前に既に崩落事故が発生していたこともあり、今後の工事進行において構造物の安全性をどう確保していくかが重要な課題となっていました。
このような背景を踏まえ、日本は今回の協力の第2ステップとして、道路分野の専門家チームを再びタイへ派遣します。参加機関には、国土交通省のほか、国立研究開発法人土木研究所、そして首都高速道路株式会社が含まれており、日本国内での地震後に実施される道路橋の点検手法や経験を、現地関係者に向けて紹介する予定です。
ワークショップでは、具体的な点検技術の説明に加え、現地のインフラ整備担当者らとの意見交換の場も設けられ、実践的な知識の共有を目指しています。こうした技術交流は、災害時における即応力の強化や予防的対策の向上に寄与するものと期待されています。
また、今回の技術協力は道路分野にとどまらず、今後は建築分野においても必要に応じて日本から専門家が派遣される見通しであり、より幅広い分野での支援が進められる可能性があります。
国際協力において、単に資金援助を行うのではなく、長年の経験に基づく技術やノウハウの移転を通じた人的・知的貢献は、相手国との信頼関係を深め、両国の発展にもつながるものです。災害に強いインフラの構築は、まさに今後のアジア全体の共通課題であり、日本が果たす役割は非常に大きいといえるでしょう。
(出典:アセアンポータル記事をもとに構成)
国土交通省・要約
- 開催日程: 2025年4月10日(木)
- 目的: 3月28日にミャンマーで発生した地震を受け、地震経験の少ないタイにおいて、国民の不安解消と安全確保のため、日本の道路橋点検システムの知見を共有する。
- 背景: 建設中のラーマ2世通り高架道路で地震前に崩落事故が発生しており、工事の安全性確保が喫緊の課題となっている。
- 派遣者(予定):
- 嶋田 博文(国土交通省 道路局企画課国際室長)
- 片岡 正次郎(国立研究開発法人土木研究所 構造物メンテナンス研究センター耐震研究監)
- 湯田坂 幸彦(首都高速道路株式会社 海外・社会インフラ事業部担当部長)
- 髙橋 邦博(首都高速道路株式会社 海外・社会インフラ事業部海外事業推進課長)
- 落合 栄司(首都高速道路株式会社 海外・社会インフラ事業部海外事業推進担当課長)+1
- 今後の予定: 建築分野についても、必要に応じて専門家を派遣予定。
詳細は、国土交通省の公式発表をご参照ください。
【公式リンク】www.mlit.go.jp/report/press/sogo07_hh_000757.html
以下,Xより
【アセアンポータルさんの投稿】
国交省はタイに道路点検の技術協力へ、ミャンマー地震を受けhttps://t.co/urdPKDy3jf
— アセアンポータル (@portal_worlds) April 9, 2025
出典:アセアンポータル https://portal-worlds.com/news/thailand/36332
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japannewsnavi編集部Aの見解
日本の国土交通省が、タイでの地震後の道路点検に関する技術協力を行うというニュースに接し、私は率直に言って誇らしい気持ちになりました。地震大国である日本が長年培ってきた防災やインフラ管理のノウハウを、海外に向けて積極的に提供するという姿勢は、単なる外交的な取り組みにとどまらず、人命や安全を守るという国際的な責務を果たしていると感じます。
今回の協力は、3月末にミャンマーで発生した地震を契機に、地震経験が少ないタイで国民の不安が広がっている中での技術支援となります。道路や橋梁といったインフラは、災害時においても生命線となる重要な社会基盤です。特に、崩落事故が起きた高架道路のようなケースでは、復旧だけでなく再発防止のための構造的検証や管理体制の見直しが求められます。そこに日本の技術と知見が生かされることは、タイにとっても非常に意義のあることでしょう。
日本の強みは、災害を繰り返し経験してきた中で磨かれた「現場主義」と「継続的な改善の文化」にあると思います。災害後の迅速な点検方法、損傷の評価基準、補修の優先順位のつけ方など、日本の道路管理には実用性に富んだ工夫が積み重ねられてきました。それらを他国と共有することで、単に知識を渡すだけでなく、「危機対応の視点」そのものを移転するという意味合いもあるのです。
私は、こうした国際協力こそ、日本がこれからの国際社会において果たしていくべき重要な役割の一つだと思います。単に物を売る、金銭を支援するという支援とは異なり、日本独自の「防災インフラ」構築の考え方を共有することが、より実質的な貢献になると感じます。そしてそのことが、日本という国の信頼性を静かに、しかし確実に高めていくのです。
さらに印象的だったのは、今回の支援が単発の協力ではなく、「第二弾」として位置づけられている点です。これは日本が一過性のイベントではなく、継続的な支援体制を見据えて行動している証でもあります。今後は建築分野への拡大も予定されており、日本の防災関連技術全体がタイの社会基盤整備の一助となることが期待されています。
一方で、今回のような動きを報道で知るたびに、私は日本国内における「足元のインフラ管理」についても改めて考えさせられます。海外への技術提供も大切ですが、それと同時に、国内の老朽化したインフラへの対応も待ったなしの状況です。特に地方の橋やトンネルは、人口減少と財源の制約の中で後回しにされがちです。海外支援と国内整備をバランスよく両立させる政策が、これから一層求められていくことでしょう。
また、今回の取り組みは安全保障の観点からも注目すべきだと思います。タイを含む東南アジア諸国は、日本にとって重要な地政学的パートナーであり、中国の影響力拡大に対して日本がどう存在感を示すかが問われている局面でもあります。経済だけでなく、防災という人道的側面での協力を通じて関係を深めていくことは、結果的に日本の安全保障にも寄与すると考えます。
タイのような新興国では、急速な都市化が進む一方で、災害対策が十分に追いついていない場面も少なくありません。そうした中で、日本の経験に裏打ちされた防災インフラの思想や技術は、必ずや現地で大きな力となるはずです。そして、現地に派遣される日本の技術者たちが、丁寧に、誠実に知識を伝えていく姿こそ、国際社会の中での日本の真の魅力なのではないでしょうか。
国際貢献とは、必ずしも目立つ必要はありません。静かに、着実に、必要とされる場で必要な知恵を提供する。それができる国こそ、世界から信頼されるのだと思います。今回のような取り組みが今後も継続され、アジア各国の防災意識やインフラ整備の水準向上につながっていくことを、私は心から願っています。
執筆:編集部A

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