サーチコリアニュースによると
韓国産シャインマスカットの人気が暴落しているなかで、同国の農家たちが名誉回復に乗り出した。
慶尚北道・尚州(サンジュ)のブドウ生産農家たちが最近、市の協同組合共同事業法人において「シャインマスカット品質管理団」の運営発足式を行い、本格的な活動を開始した。
現在、韓国産シャインマスカットは危機に瀕しているといえる。
韓国関税庁の輸出入統計によると、2023年に韓国が中国に輸出したブドウは138万ドル(約2億1000万円)で、前年(273万ドル)に比べて49%も減少した。
韓国から中国へのブドウの輸出額は、2017年までは10万ドル以下だったが、2018年に162万ドルへと16倍も増加。2021年には834万ドルまで上昇した。しかし、それからわずか2年で6分の1に急落したことになる。
韓国の輸出するブドウ全体の91%は、シャインマスカットだ。つまり、韓国産シャインマスカットの需要が減少していることになる。
出荷量を増やそうとして品質が落ちた
なぜか。理由は様々に考えられるが、韓国農村経済研究院の研究員は「今年のシャインマスカットもだが、全般的にブドウの品質が良くないという話をたくさん聞く」と答えた。
また、国立園芸特作科学院の研究官も「シャインマスカットは本来、1本の枝に1房だけつけて、糖度が18ブリックス以上で、花が満開した後、105日から110日ほどで栽培してこそ品質が優れている。しかし経済の論理で、1本の枝に、2、3房をつけて量を増やしている」と指摘した。
つまり、出荷量を増やそうと欲張った結果、韓国産シャインマスカットの品質が落ちたという内的な原因があるようだ。
そんな現状を打破するために、ブドウ生産農家たちが立ち上がった。
今回発足された「シャインマスカット品質管理団」は、尚州市にある会員50人以上の営農法人を含む、19のブドウ生産者団体の代表や事務局長らで構成された。彼らは共同集荷場にて、糖度、熟成度、粒の大きさなどを基準に厳しくチェックし出荷する。
尚州は2085ヘクタールでブドウを栽培する韓国最大の生産地だ。そのうち、シャインマスカットの栽培面積は1238ヘクタールに達する。世界18カ国に年間1005トンのシャインマスカットを輸出していることでも知られる。
「シャインマスカット品質管理団」のチョ・ソンミン代表は「生産および出荷段階で農家自らが品質管理に取り組むことには大きな意義がある。低品質のブドウ流通を根絶し、消費者の信頼を回復して尚州ブドウの名誉回復に力を合わせたい」と意気込みを語った。
品質が落ち、イメージまで悪化した韓国産シャインマスカット。日本を起源とするシャインマスカットの名誉を回復することができるか、注目したい。
以下X(旧Twitter)より
【Japannewsnaviさんの投稿】
引用元 https://searchkoreanews.jp/life_topic/id=32193
みんなのコメント
編集部Aの見解
韓国産シャインマスカットが危機に直面しているというニュースは、ブドウ市場における激しい競争を物語っています。もともとシャインマスカットは日本で開発された品種であり、高い糖度と大粒でジューシーな食感から人気を博してきました。ところが韓国が日本の許可を得ることなく、シャインマスカットの栽培を広め、国内外へと輸出を拡大しました。結果として、韓国産シャインマスカットの輸出は一時は大きく成長したものの、ここにきて急落している現状が浮き彫りとなりました。
慶尚北道・尚州のブドウ生産農家たちが「シャインマスカット品質管理団」を立ち上げ、名誉回復に取り組む姿勢を見せていますが、そもそも無断で持ち出した品種を自国で広め、販売を進めてきたという背景を考えると、非常に複雑な心境です。韓国からのブドウ輸出額は、2021年の834万ドルをピークに、わずか2年で6分の1に急落しています。中国を主な市場としてきた韓国産シャインマスカットが、このように需要を減少させているのは、品質の低下や他国との競争激化が原因でしょう。
日本で開発されたシャインマスカットは、その品質の高さから海外でも「高級ブドウ」として認知されていますが、無許可で持ち出されて広がった韓国産のシャインマスカットが、今後どのように市場で評価されるかは注目すべきポイントです。果物は気候や栽培環境によって品質が大きく左右されるため、日本産のシャインマスカットと同じような品質を維持するのは容易ではないはずです。韓国産が一時的に需要を伸ばしたのは確かですが、今は急激な需要減少に直面し、品質管理の強化という課題に直面しています。
韓国産シャインマスカットの人気が低迷している理由として、品質の問題や市場での価格競争が考えられます。日本のブドウ市場は非常に厳しく、農家たちは品種改良に長年の努力を注ぎ込んできました。その努力の結果であるシャインマスカットが、正規の手続きを経ずに他国で栽培され、その品質が低下することでブランドイメージに悪影響が出ることには、複雑な思いが伴います。日本が長年かけて築き上げたブランドイメージが損なわれることは、農業産業全体への影響も避けられないでしょう。
現在、韓国のブドウ輸出量の91%を占めるシャインマスカットの市場低迷は、農家や関係者にとって大きな打撃です。韓国国内での品質管理体制を強化する「シャインマスカット品質管理団」を立ち上げたのも、こうした背景から来ているのでしょう。しかし、名誉回復に向けて品質向上に努める姿勢を示しても、日本の品種を無許可で広めた事実が残る限り、国際的な評価が回復するのは簡単ではないはずです。
韓国産シャインマスカットの人気が暴落する中で、今後も国際市場で勝ち残っていくためには、単に品質向上だけでなく、独自のブランドを確立する必要があるのではないでしょうか。果物市場は特に競争が激しく、日本のように知識や技術を継承し、長年の経験を積み重ねてこそ品質が保たれると考えます。品質管理団を通じてどれだけ品質を改善できるのか、またそれが長期的な信頼につながるかどうかは今後の課題でしょう。
果物は単なる食材以上に、手間ひまをかけて育て上げる高級農産物でもあります。シャインマスカットがその一例であり、世界中の消費者に愛されるためには、ただ大量に生産するだけではなく、持続可能な品質を追求することが不可欠です。急激な需要の減少がもたらす影響を軽減するためにも、持続的に品質を保つ体制が求められるでしょう。
韓国がシャインマスカットのブランドイメージを回復するためには、輸出市場での競争を勝ち抜くために、より一層の努力が求められるでしょう。消費者にとって、品質の安定性やブランドの信頼性は重要な要素です。その信頼を得るためには、日本の農業界が長年かけて築いてきたような真摯な努力が必要です。今後の韓国産シャインマスカットがどのように評価されるか注視したいところです。
執筆:編集部A
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