■100人に1人が統合失調症に 妄想や幻覚…10~30代で多く発症

朝日新聞によると…

100人に1人がなるという、統合失調症。身近な精神疾患の一つだが、十分に理解されているとは言いがたく、誤解も多い。どのような病気なのか。

統合失調症は、脳の様々な働きをまとめる(統合する)ことができなくなる病気で、三つの特徴的な症状が表れる。
 一つは、妄想や幻覚などの「陽性症状」。そして倦怠(けんたい)感や意欲低下などの「陰性症状」、記憶や注意力が低下する「認知機能障害」がある。
 特に陽性症状が出ている時は、本人には病気という自覚がないことが多い。「監視されている」といった言動や、一貫性のない話の内容などから、周囲の人が異変に気づきやすい。
 一般的には、眠れないなどの前兆期があり、次いで陽性症状が中心の急性期、陰性症状が中心の休息期、徐々に症状が治まるものの認知機能障害が出る回復期へと至る。
 なぜ統合失調症になるのか、原因ははっきりわかっていない。もともと「なりやすい」要因をいくつか持っている人に、ストレスなどが加わると、それが引き金となり発症すると考えられている。
 発症しやすい年齢が10~30代と若いことも一つの特徴だ。藤田医科大学の岩田仲生教授(精神医学)は、「高校生くらいから発症することが多く、その後の学校生活や就職などライフステージに大きく影響する」と語る。女性は出産後や更年期などに発症するケースも多い。
 治療は主に、薬物治療と心理社会的治療を組み合わせる。
 薬物治療は、脳の神経伝達物質の働きを調整して症状を抑える抗精神病薬を服用する。症状が治まってからも薬を続けることが、再発を防ぐために有効だとされている。
 心理社会的治療は、認知行動療法や社会生活技能訓練、精神科デイケアや作業療法などがある。
 治療を経て、長期的に良好な経過をたどる人は50%くらいと言われる。そのほか、症状を抱えながら社会生活に戻っていく人もいる。

[全文は引用元へ…]

以下X(旧Twitter)より

朝日新聞アピタルさんの投稿】

引用元 https://news.line.me/detail/oa-rp84322/f078yi1e33xo?mediadetail=1&utm_source=line&utm_medium=share&utm_campaign=none

みんなのコメント

編集部Aの見解

統合失調症という病気について、改めてその実態を知ることは非常に大切だと感じました。100人に1人が発症すると言われるほど身近な精神疾患でありながら、社会の中ではまだまだ理解が進んでいない現状があります。この病気は、本人や家族、周囲の人々の生活に大きな影響を及ぼしますが、適切な理解と支援があれば、症状の改善や社会復帰も十分に可能です。

統合失調症は、脳の様々な働きを統合する機能に障害が生じることで、妄想や幻覚といった「陽性症状」、意欲の低下や感情の平坦化といった「陰性症状」、そして記憶や注意力の低下などの「認知機能障害」が現れるとされています。特に陽性症状が現れている時期は、本人に病気の自覚がないことが多く、周囲の人が異変に気付いても、本人が理解していないという状況が発生しやすいことが分かります。こうした状況が、病気の早期発見や治療開始を遅らせる要因になっているのではないでしょうか。

また、統合失調症が10~30代という若い世代で多く発症するという点も見逃せません。この時期は、進学や就職、結婚など、人生の大きな転機が訪れる時期です。このタイミングで発症することで、将来設計や人生の方向性に大きな影響を及ぼすことは容易に想像できます。特に高校生や大学生など、まだ精神的にも未熟な段階で病気に直面することは、本人にとっても家族にとっても大きな試練となるでしょう。

治療法については、抗精神病薬による薬物治療と、心理社会的治療が併用されることが一般的です。薬物治療では、脳の神経伝達物質のバランスを調整することで、妄想や幻覚などの症状を和らげる役割があります。ただし、薬を飲み続けることには副作用や本人の抵抗感が伴うこともあり、服薬の継続が難しいケースもあるでしょう。そのため、薬物療法と並行して、認知行動療法や作業療法、社会生活技能訓練といった心理社会的治療を取り入れることで、より効果的な回復が期待されます。

特に、社会生活技能訓練や精神科デイケアなどは、社会復帰を目指すうえで欠かせない支援策です。社会での人間関係や仕事の遂行能力を養うことは、単に病気を治すだけでなく、再発を防ぎ、安定した生活を送るためにも重要です。しかし、こうした治療や支援制度が十分に整備されているかというと、まだまだ課題が多いように思います。

社会全体の理解不足も深刻な問題です。統合失調症という名前自体に対する偏見や誤解が、患者さんやその家族をさらに苦しめているのではないでしょうか。実際に、陽性症状が目立つ時期には、奇妙な言動や行動が周囲から誤解され、孤立してしまうケースが少なくありません。こうした偏見が、本人の社会復帰を阻む壁になっている現実があります。

この問題を解決するためには、社会全体で統合失調症に対する正しい知識を広め、偏見や誤解をなくす努力が必要だと強く感じます。例えば、学校教育の中で、精神疾患に関する基本的な知識を学ぶ機会を設けることが効果的かもしれません。また、職場や地域社会でも、精神疾患を持つ人々に対する理解を深め、支援する体制づくりが求められます。

さらに、家族や友人、周囲の人々が統合失調症の特徴や対応方法について理解を深めることが、本人の回復や安定した生活に大きく影響すると思います。家族がどのように接すれば良いのか、どんなサポートが有効なのかといった情報が、もっと広く周知されることが重要です。

統合失調症は、早期発見・早期治療が回復へのカギとなります。前兆として現れる睡眠障害や不安感、周囲とのコミュニケーションの変化にいち早く気づき、専門機関に相談することが、重症化を防ぐうえで非常に重要です。特に10~30代の若者は、自分自身で症状に気付くことが難しい場合も多いため、家族や友人、学校の教職員が異変に気付いて声をかけることが必要です。

そして、治療を続けることも非常に大切です。症状が改善したからといって薬をやめてしまうと、再発のリスクが高まることが知られています。長期的な視点で、無理のないペースで治療や支援を続けることが、安定した生活を取り戻す近道です。

統合失調症は決して特別な病気ではなく、誰にでも起こりうる身近な精神疾患です。正しい知識と理解、そして社会全体の支えがあれば、病気と向き合いながらも、本人が社会で活躍し、豊かな人生を送ることができるはずです。偏見や無理解ではなく、温かい目で見守り、支え合う社会を築いていくことが求められていると強く感じました。

執筆:編集部A

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