ヤフーによると…
10月、パリモーターショーが開催された。現地取材したマーケティング/ブランディングコンサルタントの山崎明さんは「市内を走るタクシーの変化に驚かされた。見た目の印象ではそのうち実に8割程度がトヨタのハイブリッド車なのだ。ここ数年EVシフトを強めてきた欧州メーカーはこれから大変な時期を過ごすことになる」という――。 【写真】パリの大手タクシー会社G7の「カムリ」タクシー ■パリ市内を走るタクシーの多くがトヨタのハイブリッド車 2024年10月、パリモーターショーが開催されたので久しぶりにパリを訪れた。パリモーターショーを現地で見るのは2014年以来10年ぶりである。 パリの街を歩いていると、ある大きな変化に否応なく驚かされることになる。大都市ではどこでも街の景色の一部となる、タクシーの変化である。 パリのタクシーといえば、かつてはもちろんプジョーやシトロエンといったフランス車がほとんどだったが、今やフランス車のタクシーはほとんど走っていない。では何が多いのかといえば、現在パリ市内で走っているタクシーのほとんど(見た目の印象では8割ほど)はトヨタのハイブリッド車なのである! フランス車だけでなく、ドイツ車のタクシーも少ない。これは後述するが現在ヨーロッパメーカーが直面する危機を象徴した出来事なのではないか。そして、2021年9月からトヨタの豊田章男会長がまったくぶれずに主張しているマルチパスウェイ戦略の正しさの証左でもある。 ■RAV4、カローラ、カムリ、レクサスES…… 車種的に最も多く感じられたのはRAV4で、次に目立ったのがカローラツーリング(ワゴン)である。それに続くのがカムリとレクサスESで、特にレクサスESは現地では6万ユーロ(約1000万円)と高価にもかかわらず、かなり頻繁に目にしたのは驚きだった。 トヨタが圧倒的に多いのは最も効率的なハイブリッドシステムを持っているからだと思われる。やはり使い勝手が良く、燃費性能が圧倒的に優れる点がハイブリッドの選ばれる理由だろう。 ガソリンさえ入れれば走れるという意味ではガソリン車と同じだし、燃費が良いのでガソリン補給のインターバルも伸びるし、そもそもガソリン代を節約できる。市内走行が多いタクシーには最適解なのだろう。それに環境に貢献しているというアピールもできる。 パリの大手タクシー会社G7はそのホームページで、車両の85%以上がハイブリッドないしBEVであることを理由にサステイナブルな企業であるとアピールしている。
[全文は引用元へ…]
以下X(旧Twitter)より
【Japannewsnaviさんの投稿】
引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/3a2d187b28695faf340ad4b9efaf59373d591803
みんなのコメント
編集部Aの見解
パリモーターショーの開催に合わせて現地を訪れたマーケティングコンサルタントの山崎明さんが述べた、パリのタクシー事情の変化についての話題は非常に興味深いものでした。特に、パリ市内を走るタクシーの約8割がトヨタのハイブリッド車であるという現状には驚かされました。この事実は、トヨタのハイブリッド技術の優位性と、ヨーロッパにおける自動車市場の変化を象徴していると言えるでしょう。
まず注目すべきは、パリのタクシー事情がこのように変わった背景についてです。かつてのパリでは、フランス車であるプジョーやシトロエンが街中で圧倒的な存在感を示していました。しかし現在、その風景はトヨタ車に置き換わっています。この変化の理由として考えられるのは、トヨタが提供するハイブリッド車の燃費性能や環境性能が、タクシー業界にとって非常に適しているからだと考えられます。タクシーという職業は、一日に長距離を走行するため、燃費性能の良さは直接的に経済的なメリットとなります。また、ガソリン車と同様に給油が簡単であることも、ハイブリッド車が選ばれる大きな理由の一つでしょう。
次に、トヨタの「マルチパスウェイ戦略」が今回の結果を生んだ重要な要素である点も見逃せません。豊田章男会長が一貫して提唱してきたこの戦略は、電気自動車(EV)だけにこだわらず、ハイブリッド車や水素燃料電池車など、さまざまな選択肢を提供するという方針です。これにより、各国や地域の状況に応じた最適な車両を提供することが可能になり、結果的に今回のような市場での優位性を獲得することに成功したのだと考えます。
また、記事に挙げられていた車種も興味深いものでした。RAV4やカローラツーリングといった実用的な車種に加え、カムリやレクサスESなど高価格帯の車種がタクシーとして使用されている点は、トヨタ車のブランド力の高さを裏付けるものと言えます。特に、レクサスESのような高級車がタクシーとして選ばれることは、燃費性能や耐久性だけでなく、快適性や信頼性の高さが評価されている証拠でしょう。
一方で、この状況はヨーロッパの自動車メーカーにとって大きな課題を突きつけるものでもあります。特に、近年EVシフトを強化してきたヨーロッパメーカーにとって、トヨタのハイブリッド車がこれほど市場を席巻している現状は、戦略の見直しを迫られる要因となるでしょう。EVへの移行が進む中で、充電インフラの整備が追いつかない地域では、ハイブリッド車のような中間的な選択肢が依然として高い需要を持っていることが今回の事例から明らかです。
また、パリの大手タクシー会社G7が、車両の85%以上がハイブリッド車またはバッテリー電気自動車(BEV)であることをサステイナビリティの一環としてアピールしている点も興味深いです。環境意識の高まりが進む中で、単に燃費性能が良いだけでなく、環境に優しいというイメージが企業のブランディングに繋がっていることがわかります。
さらに、トヨタ車がパリのタクシー業界でこれほど大きなシェアを持つようになったことは、地元産業にどのような影響を与えているのかについても考えるべきでしょう。地元のプジョーやシトロエンがタクシー市場でその存在感を失いつつある現状は、フランスの自動車産業にとって深刻な問題と言えます。これに対してフランス政府や地元メーカーがどのように対応するのかも注目されます。
総じて、今回のパリのタクシー事情の変化は、トヨタの技術力と戦略が世界市場でいかに優位性を発揮しているかを示す一方で、ヨーロッパメーカーにとっての課題を浮き彫りにした事例でした。ハイブリッド車がタクシー業界において非常に効果的であるという点が改めて証明されたことにより、今後もトヨタの市場シェアはさらに拡大する可能性があります。一方で、EVシフトが進む中で、ハイブリッド車がどの程度までその存在感を維持できるのかについても注目していきたいと思います。
執筆:編集部A
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