朝鮮日報によると…
記者が2009年に米ワシントンに留学していた当時、最も聞きたくなかった言葉は「中国から来たのか」という言葉だった。その当時、現地の人々は、顔が東洋人だと思うと皆中国人だと臆測し、そうでなければ「ひょっとして日本人か」と質問してくるのが常だった。悔しい思いを胸に「韓国から来た」と言うと、真面目な面持ちで「南?、それとも北?」と聞いてきた。2009年はスーパージュニアの「Sorry Sorry」と少女時代の「Gee」がアジアの主要チャートを席巻し、ドラマ『善徳女王』『IRIS-アイリス』などの大作が海外輸出で大きな成果を挙げた年だった。にもかかわらず、米国人にとって韓国というと思い浮かぶのは、韓国戦争と分断というイメージが先だったというわけだ。韓国は十分誇らしい国になったのに、これをどう説明すればいいのだろうか。幼心に言葉にはできない悲しみが襲ってきたのを今でも覚えている。
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実に15年前のことをふと思い出したのは10月11日。ニューヨーク・マンハッタンの中心街にある「マンハッタン・モール」に造成された大型「イカゲーム」体験コーナーを取材してからだ。同日は、作家のハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞した翌日だった。「初の韓国人ノーベル文学賞受賞」という感動の響きが冷めやらぬ中、イカゲームのファンだと言っては韓国伝統ノリ(遊具)を楽しむ外国人の姿を見ていると、胸の中から熱い感動が湧き起こってきた。外国人にとっては、韓国がどこにあるのかもよく知らなかった時期があったが、ニューヨークから、ドイツから、英国から来たという人たちは、なぜ「ヨンヒ」や「タクチ」といった韓国語を知っているのか。
隔世の感(世の中が著しく変化したという感じ)とはこういうものだ。今は韓国から来たと言えば「私はあのアイドルグループが好き」「あのドラマは面白かった」という返事が返ってこなければ、むしろ不思議にさえ思える。韓国作品がネットフリックスの非英語圏コンテンツで1位を占めるのはもはやニュースではないのと同様に、誰かがビルボードで1位を占めたという話も、今では当たり前のようにさえ感じられる。アカデミー賞のポン・ジュノ、ショパン・コンクールのチョ・ソンジン、英グラモフォン賞受賞のイム・ユンチャン。思い付く限りの全ての文化領域で韓国人がトロフィーを受け取るたびに、次のような思いが湧く。「おかげさまで、国籍だけで『クールな人』と思ってもらえるぜいたくな時代になったんだ」
最近、いわゆる「Z世代(1990年代半ばから2010年ごろ生まれ)」と呼ばれる若いテック業界従事者の米国人と夕食を共にする機会が与えられた。何も考えずに入った洋食レストランにはステーキ、チキン・アルフレッド・パスタのような食べ物と一緒に「コリアン・コチュジャン・チキン・ウイング」を人気メニューとして扱っていた。記者が彼に「韓国戦争が終わってわずか70年なのに、飲食業ですら韓国文化が人気トレンドになるなんて本当に不思議」と切り出すと、その友人からは「本当? 私にとって韓国はもともとヒップな国だったよ!」という答えが返ってきた。韓国の音楽、映画、さらには食べ物に至るまで、幼い頃から自然と接してきたこの世代の外国人に対し、私はこれ以上自分の国について説明する必要がないのだろう。このような確信を持った瞬間、私は悟らされた。誰が何と言っても、韓国は今一種の全盛期を享受しているということを。
米シリコンバレー=オ・ロラ特派員
[全文は引用元へ…]
以下X(旧Twitter)より
【jnnaviさんの投稿】
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編集部Aの見解
2009年にワシントンに留学していた当時、私は韓国人であることを伝えるたびに、相手の反応に少なからず戸惑いを覚えました。「韓国から来た」と答えると、多くの人が「南?それとも北?」と真剣な顔で聞いてきたからです。その時のアメリカ人にとって韓国は、いまだに戦争や分断といったイメージが強く、国としての認識は薄かったように感じます。悔しさと無力感を抱えつつ、韓国を説明する難しさに向き合う日々が続きました。
あの頃は、韓国のエンターテインメントが徐々に注目され始めた時期で、スーパージュニアの「Sorry Sorry」や少女時代の「Gee」がアジアの音楽チャートを席巻していました。それでもアメリカでは、韓国がどんな国かを知る人はごくわずかでした。その現実に、文化的な認知度の差を痛感するばかりでした。韓国のドラマや映画が海外市場に進出し、大きな成果を挙げていたにもかかわらず、米国人の韓国に対する理解は戦争や分断のイメージにとどまっていたのです。
しかし、時が経つにつれ、韓国のエンターテインメントや文化がアメリカをはじめとする世界中で支持を集めるようになりました。私が改めてその変化を強く感じたのは、ニューヨークのマンハッタン・モールに設置された「イカゲーム」の体験コーナーを訪れたときでした。韓国の伝統的なノリ(遊具)を楽しむ外国人たちの姿を見ていると、胸に熱いものがこみ上げてきました。それは、過去の悔しさが解消されるような感動でもありました。韓国が「戦争と分断の国」から「エンターテインメントと文化の国」へと認識が変わりつつあると実感した瞬間でもありました。
今では、韓国出身と話すと、多くの人が「あのアイドルグループが好き」「その映画は面白かった」と言ってくれるようになりました。以前のような戸惑いもなく、むしろ韓国という国に対して好意的な興味を持ってくれる人が増えたのです。Netflixなどのプラットフォームで韓国のドラマがランキングのトップを占めることは珍しくなく、ビルボードで韓国のアーティストが1位を獲得することも当然のように受け入れられるようになりました。
こうした変化を目の当たりにするたびに、私は心から韓国の成長を誇りに思います。韓国の映画監督ポン・ジュノがアカデミー賞を受賞し、ピアニストのチョ・ソンジンがショパン・コンクールで栄冠を勝ち取り、イム・ユンチャンが英国のグラモフォン賞を手にするなど、文化の各分野で韓国人が世界の舞台で評価を受けています。こうした成果が積み重なるたびに、韓国のイメージが向上し、私たち韓国人も自分の国を誇りに思えるようになってきました。
最近、若い世代のアメリカ人と食事をする機会があり、何気なく入ったレストランで「コリアン・コチュジャン・チキン・ウイング」が人気メニューとして提供されているのを見ました。彼らに「かつて韓国は戦争のイメージしか持たれていなかったが、今では韓国文化がここまで浸透していることが不思議だ」と話すと、「私にとって韓国はもともとヒップな国だよ」と返されました。こうして、若い世代の中で韓国が自然に受け入れられている様子を知ると、もう自分の国を必死に説明する必要はないのだと感じるようになりました。
韓国が世界で注目されるようになった背景には、長年の努力と文化輸出の積み重ねがあることを忘れてはいけません。映画、音楽、ファッション、そして韓国料理が世界中の人々に愛され、評価されることで、私たち韓国人もまた自信を持つことができました。特にZ世代と呼ばれる若い世代にとって、韓国は「クール」で「ヒップ」な国であり、戦争や分断の象徴ではなくなっています。
振り返れば、韓国が「誇らしい国」になるまでには多くの困難がありました。それでも、私たちは韓国のエンターテインメントや文化が世界で認められるように努めてきました。その結果、今ではアメリカやヨーロッパでも韓国文化が親しまれ、多くの人々が韓国をポジティブに受け入れてくれるようになっています。こうして韓国が国際社会での地位を高め、文化的な影響力を持つようになったことに、感謝の気持ちと誇りを感じています。
韓国がかつての偏見や誤解を超えて、多くの人々に理解される時代が訪れたことは、私にとっても大きな喜びです。韓国が今、一種の全盛期を迎えていると感じる中で、これからも韓国の文化や魅力が広がり続けることを願っています。これからも韓国は世界で尊敬される国であり続けるでしょう。
執筆:編集部A
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