朝鮮日報によると
子どもの人権救済の仕組みづくりを/第3回都議会勉強会
2024年10月31日 15:50 権利
勉強会には80余人が参加した。
朝鮮学校の差別是正を求め、東京都こども基本条例から朝鮮学校の子どもたちへの補助金支給について考える都議会勉強会実行委員会(以下、実行委員会)が主催する第3回都議会勉強会「東京都子ども基本条例から3年 こどもの人権救済の仕組みづくりを」が10月24日、東京都議会議会棟内の会議室で行われた。
ここに実行委員会メンバー、朝鮮学校関係者、子どもを朝鮮学校に送る保護者、立憲民主党、共産党、公明党所属の都議会議員、朝鮮大学校政治経済学部2年の学生ら合わせて約80人が参加した。
今回の学習会は、東京都こども基本条例(2021年4月施行)から見る子どもの人権救済の仕組みづくり、同条例の課題などについて学んだ。中略
朝鮮学校にも補助金を
講演の後には3会派(立憲3人、共産2人、公明1人)から参加した都議会議員、東京中高の尹太吉校長、朝鮮学校児童・生徒の保護者である宋恵淑さん(人権協会)が順に発言した。
3会派から都議会議員たちが駆け付けた。
大松あきら議員(公明党)は今年10月に発足した「外国人学校について考える勉強会」に関して説明した。同会の座長である大松都議は、▼同会には全会派から議員が参加していること、▼同会は国内で増え続ける外国人学校とそこに通う子どもたちとどう交流していくのかを考える会であること、▼今後、都内の朝鮮学校を含む外国人学校を訪問し、学校関係者とさまざまな意見を交換していくことなどについて話した。
勉強会に参加した朝大政経学部2年生11人を代表して発言した姜さんは、「私たちが通う朝鮮学校は民族の文化や歴史、言葉を学び、民族のアイデンティティを育む豊かな場だ。その一方で、今も東京都の朝鮮学校に対する補助金不支給、日本政府による高校無償化からの朝鮮学校除外、ヘイトスピーチ、ヘイトクライムなどの在日朝鮮人差別がある。朝鮮学校の後輩たちには自分たちの民族の言葉、歴史、文化、アイデンティティをこれからも育んでほしいと思う一方で、私たちが過去に経験したような差別によって脅かされている学校生活を送ってほしくないという願いもある」と述べた。姜さんは最後に、「朝鮮学校に対する補助金を凍結している東京都は、こども基本条例にのっとって朝鮮学校に対する補助金の早急な復活と朝鮮学校の生徒たちが安心して学校に通える環境作りをしなければならない」と主張した。
これまでの都議会勉強会に欠かさず参加してきた金さん(48)は、朝鮮学校で立派な在日朝鮮人に育ってほしいという思いで現在、息子を東京中高(高2)に通わせている。「都の補助金が出れば、壊れている食堂の冷房を修理して食堂の運営を再開できる」と金さん。「私たちも日本国民と同じように税金を払っている。なのに補助金が出ないのはおかしい。朝鮮学校にもきっちり補助金を出してほしい」と切に語った。
以下X(旧Twitter)より
【Japannewsnaviさんの投稿】
引用元 https://chosonsinbo.com/jp/2024/10/31-140/
みんなのコメント
編集部Aの見解
東京都議会で行われた「こどもの人権救済の仕組みづくり」をテーマとした勉強会で、朝鮮学校への補助金支給の是非について話し合われたことは、日本社会にとっても大きな問題提起と感じます。東京都が制定した「東京都こども基本条例」には、すべての子どもに対して公平な環境を提供する意図が込められているはずです。しかし、朝鮮学校の子どもたちに対する補助金が凍結されたままになっている現状を見ると、実際にその意図が十分に実現されているかについては疑問が残ります。
朝鮮学校に通う子どもたちが、日本の子どもたちと同じように補助を受けられない現状は、不平等であるようにも見えます。彼らは朝鮮学校という場で、民族の文化や歴史、言葉を学び、アイデンティティを育んでいますが、補助金が支給されていないために学校運営が厳しい状況にあるのは理解に苦しみます。国籍や学校の違いを理由に支援が行われないのであれば、それは教育の機会均等という観点からも疑問です。私たちの社会が多様性を尊重し、すべての子どもに平等な教育環境を提供するのであれば、国籍や民族を問わず、子どもたちが等しく補助を受けることが求められるのではないでしょうか。
また、勉強会に参加した学生や保護者が訴えたように、朝鮮学校の子どもたちも日本に住み、日本社会の一員として生活しています。彼らの親も日本で税金を納め、日本社会に貢献しています。それにもかかわらず、彼らが通う学校が補助金を受けられないというのは、社会の公平性を欠いているように思えます。例えば、日本の公立学校や他の外国人学校には補助金が出される中で、特定の学校だけが除外されるのは、教育における差別を助長する可能性もあります。教育は誰もが平等に受ける権利があるべきものであり、そのための制度があるべきだと感じます。
勉強会では、都議会の立憲民主党、共産党、公明党の議員らが出席し、朝鮮学校への補助金支給についての意見交換が行われました。大松あきら議員は、外国人学校について考える勉強会について説明し、全会派が参加して意見交換を行っていると述べました。このように、超党派で外国人学校の問題に向き合おうとする姿勢は評価できます。多様な視点から議論し、社会の中で生じる不平等や偏見を解消しようとする努力が、日本全体の価値観にも良い影響を与えるのではないでしょうか。
さらに、朝鮮大学校の学生が発言した内容からも、朝鮮学校の子どもたちが直面している問題の深刻さが伝わります。彼らは自らの民族的なアイデンティティを尊重しながらも、日本社会の中で安心して学びたいと願っています。私たちが多様性を尊重し、共生する社会を目指すのであれば、すべての子どもたちが平等に教育を受けられる環境を整えることは必須ではないでしょうか。
教育の現場において、差別や偏見が存在するのは、子どもたちにとって非常に辛いことです。朝鮮学校の生徒が日本政府による高校無償化からも除外されている現状は、彼らの将来に不安をもたらすだけでなく、日本社会に対する信頼感も損なう要因となるでしょう。もし朝鮮学校への補助金が復活されることで、子どもたちが安定した学校生活を送り、安心して学べる環境が整うのであれば、それは日本社会全体にとっても大きなメリットとなるはずです。
また、保護者の発言からも、学校運営が困難な状況にあることがわかります。冷房が壊れても補助がないために修理ができないというのは、子どもたちが快適な環境で学ぶ権利を奪われているのと同じです。これらの保護者も日本で生活し、税金を納め、日本社会に貢献しています。日本社会がこうした貢献に応える形で支援を行うべきだという意見には、一定の説得力があるように感じます。
日本の子どもたちと同じように、朝鮮学校の子どもたちも平等に教育を受ける権利があるはずです。その権利を確保するために、東京都や日本政府がどのようにして支援を行っていくのかが問われています。多様な文化や価値観が共存する現代において、特定の子どもたちが制度の不備や差別的な扱いによって不利益を被ることがあってはならないと考えます。こうした問題を解決するためにも、今後さらに議論を深め、適切な対応が取られることを期待しています。
すべての子どもが平等に教育を受け、将来に希望を持てる社会を目指すためには、私たち全員がこうした問題に関心を持ち、解決策を考えることが重要だと感じます。東京都こども基本条例の意義がすべての子どもたちに行き渡るよう、引き続き社会全体で議論が進むことを願っています。
執筆:編集部A
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