名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)が亡くなってから6日で3年となった。遺族らは愛知県内で法要を行った後、名古屋入管に再発防止などの要望を申し入れた。
この日昼ごろ、遺族らはウィシュマさんの遺骨が安置されている愛西市の明通寺を訪問。本堂に置かれた遺影と遺骨に手を合わせ、スリランカの家庭料理を詰めた弁当を供えた。妹のポールニマさん(29)は「姉が入管を出たら食べたいと日記に書いていたものを作った。悲惨なことがまた起きないよう気持ちを込めた」と話した。
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名古屋入管前では、妹のワヨミさん(31)が「被収容者が理不尽に命を落とすことがないよう、当たり前の医療を保障するための具体的な施策を強く求める」などと記された申入書を読み上げた。
ウィシュマさんの死を巡っては、殺人容疑などで告発などされた当時の入管局長らは不起訴(嫌疑なし)となり、捜査は終結している。一方、入管側の責任を追及するための国賠訴訟は続いている。遺族側代理人の指宿昭一弁護士は「この事件をうやむやにしてはならない。この日を忘れず、国と入管の責任を認めさせるべく訴訟をがんばりましょう」と訴えた。
この日は日本で暮らす外国人や支援者らの集会も名古屋入管近くで開かれた。生前のウィシュマさんを支援していた同県津島市の真野明美さん(70)と、2人の交流を劇にした劇団名古屋代表の谷川伸彦さん(61)が企画。外国人を取り巻く様々な問題を改善するよう口々に訴えた。(伊藤智章、高橋俊成)
引用元 https://www.asahi.com/articles/ASS366QZQS36OIPE005.html
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