新年度の予算案が委員会で否決される異例の事態となっている奈良県。そのワケは、知事肝いりのある計画にありました。
古井林太郎 記者
「現在午後10時です。奈良県議会の予算審査特別委員会は、開始から9時間がたった現在も議論が続き、いまだ終わる気配はありません」
19日に開かれた奈良県議会の委員会。新年度まで2週間を切る中、県の予算案を審議する場は荒れに荒れました。
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奈良県 山下真 知事
「ご指摘のような件は、防災部局も検討しておりませんし、私も検討しておりません」
自民・無所属の会 永田恒 県議
「法的にできないとなったら、どうやって後戻りするんですか」
自民・無所属の会 小村尚己 県議
「本当に大丈夫なの。せっかく作っても意味ないんじゃないの」
山下知事
「全然私には納得できる理屈ではありません」
夜が更けても議論はかみ合わないまま。10時間を超える審議の末、新年度の当初予算案は否決されました。その原因とは。
ー 防災拠点に”メガソーラー” ー
奈良県南西部の五條市にある広大な敷地。2018年、当時の荒井知事が、災害時に物資や救援隊の中継地点となる拠点をこの場所に整備すると決めました。2000メートル級の滑走路や備蓄庫を備えた「大規模広域防災拠点」です。しかし…。
日本維新の会 吉村洋文 共同代表
「民間出身の人が奈良のリーダーやるべきだ。やってみるべきだと思います」
去年、日本維新の会公認の山下氏が知事に就任。荒井前知事が進めた事業の見直しに着手します。五條市に防災拠点を整備する計画は取りやめ、代わりにメガソーラーを設置。新たな防災拠点は橿原市に整備することを打ち出しました。
これに五條市の住民は猛反発。
住民
「急に説明もなく計画を変更するなんて、五條市民を馬鹿にしている。何がメガソーラーや」
しかし、知事も一歩も引かず…。
山下知事
「前知事の発想そのものが誤っていたと。私は大変すばらしい案だというふうに思って、これを提案させていただいていますので、意見交換等はさせていただきますが、現計画を変更するつもりはございません」
議会でも、知事の姿勢に批判の声が。
自民・無所属の会 斎藤有紀 県議
「知事からは、地元や市と協議する姿勢が全く感じられませんでした。本当に地元と真摯に向き合うつもりはおありですか」
山下知事
「もちろん真摯に向き合うつもりではございます」
最大会派である「自民・無所属の会」の幹部は…。
自民党・無所属の会の幹部
「予算案について、事前のお伺いもなかった。知事は物事の進め方がなっていない」
予算案を巡っては、「自民・無所属の会」が修正案を提出する予定で、25日の本会議最終日に改めて採決される見通しです。
山下知事
「大変残念に思っております。どういうふうに修正したら満足されるのか、皆目見当がつきませんので、こちらから先んじて原案を取り下げて修正案を出すという考えはございません」
改革を進める知事に議会が待ったをかけた奈良県政。双方の溝は深く、混乱はまだまだ続きそうです。
引用元 https://news.ntv.co.jp/n/ytv/category/society/yt860593be2441476ea5c0171924e37cbb
みんなのコメント
- 地域住民に反対されてうえ 委員会で否決なのだから メガソーラーは中止ですな そもそも太陽光発電は色々課題多いよ
- 自ら辞める選択肢はないと思います。 これほど独断で物事を進めようとする知事がおいそれとは辞めないどころか更に意固地になってメガソーラー計画を推進すると思われます。 ここは県民が一丸となってリコールする事です。 でも奈良県民は面倒な事には腰が重いです。
- 奈良県の委員会まともで良かったです
- 異心はろくでもないやつばかりだな‥。
- 奈良県 頑張って
コメント