フジテレビで日曜日に放送されている長寿番組「くいしん坊!万才」について、キッコーマンは2月分の放送休止を決めたと明らかにしました。
1974年に放送が始まった「くいしん坊!万才」は、キッコーマンによる1社提供の長寿番組です。
キッコーマンは中居正広さんと女性のトラブルをめぐる一連のフジテレビの対応を受け、先月21日に番組の放送を見合わせるよう要請。これまでに2回放送を休止しましたが、キッコーマンによりますと、2月分の残りの放送も休止が決まったということです。
3月以降については未定で、キッコーマンは「現時点で放送を再開する判断材料がない」とコメントしています。
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【TBS NEWS DIG Powered by JNNさんの投稿】
引用元 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1708315?display=1
フジテレビの長寿番組「くいしん坊!万才」が2月分の放送を休止することが決まった。1974年から続く歴史ある番組だが、スポンサーであるキッコーマンが放送を見合わせるよう要請し、1月に続いて2月の放送も休止することになったという。
この決定の背景には、中居正広さんと女性のトラブルをめぐるフジテレビの対応がある。キッコーマンはフジテレビの対応に納得がいかないとして、先月21日に放送見合わせを要請した。すでに2回の放送休止が行われており、さらに2月分も中止が決まったことで、番組の存続自体が危ぶまれている。3月以降の放送については未定であり、キッコーマンは「現時点で放送を再開する判断材料がない」とコメントしている。
長年続いてきた番組がこうした形で休止に追い込まれるのは異例のことだ。スポンサー企業が番組の内容や放送局の対応を理由に広告出稿を見合わせるケースは過去にもあったが、今回のように長寿番組の休止にまで発展するのは珍しい。キッコーマンは老舗の企業としてブランドイメージを重視しており、フジテレビの対応がそれにそぐわないと判断したのだろう。
この問題を考える上で重要なのは、スポンサー企業が番組に対してどこまで関与できるのかという点だ。テレビ番組はスポンサーの広告収入によって成り立っているため、企業の意向が無視されることはほとんどない。特に1社提供の番組であれば、スポンサー企業の影響力は非常に大きい。今回の件では、キッコーマンがフジテレビの姿勢に対して強い不信感を抱いた結果、放送の継続が困難になったと考えられる。
フジテレビはこれまでにもさまざまな問題を抱えてきた。かつては日本を代表するテレビ局の一つとして多くの人気番組を生み出してきたが、ここ最近は視聴率の低迷が続いている。報道の姿勢についても批判が多く、視聴者の信頼を失っているのが現状だ。今回の問題も、フジテレビの対応が適切であればここまで大きな話にはならなかったかもしれない。
また、テレビ業界全体の流れとして、スポンサー企業が番組内容に対して厳しく目を光らせる傾向が強まっている。以前は多少の問題があっても見逃されることが多かったが、SNSの発達によって視聴者の反応がダイレクトに企業へ届くようになったことで、企業側もイメージを守るために厳格な判断を下すようになっている。今回のキッコーマンの決定も、企業のブランドを守るための戦略の一環といえるだろう。
今後の焦点は、3月以降の放送がどうなるかだ。フジテレビがキッコーマンの信頼を回復し、放送再開にこぎつけることができるのか、それとも番組自体が終了してしまうのか。仮に「くいしん坊!万才」がこのまま終了すれば、日本のテレビ史における一つの時代の終わりを意味することになる。
この問題は単なる一つの番組の休止にとどまらず、テレビ業界全体に影響を与える可能性がある。スポンサー企業が番組の存続を左右する力を持っていることが改めて明らかになったことで、今後も同様の事例が増えていくかもしれない。テレビ局としては、スポンサー企業との関係をどう構築するかがますます重要になってくるだろう。
また、視聴者の立場からすると、テレビ番組の内容が企業の意向によって大きく左右されることには賛否がある。企業がスポンサーを降りるのは自由だが、それによって番組が終わってしまうのは視聴者にとっては残念なことでもある。とはいえ、現実問題としてテレビ局がスポンサーなしで番組を継続するのは難しく、最終的には企業の判断に委ねられるのが現状だ。
「くいしん坊!万才」は長年にわたって愛されてきた番組であり、視聴者にとっても馴染み深い存在だ。その放送が休止されるというのは、時代の変化を象徴する出来事かもしれない。今後、テレビ番組のあり方がどのように変わっていくのか、注視していく必要があるだろう。
執筆:編集部A