岩屋毅外相(自民党)が共同代表を務める議員連盟「超党派石橋湛山研究会」は4日午後、評論家の佐高信氏を講師に招き、「保守本流と護憲」と題して勉強会を開く。佐高氏は憲法9条を擁護する護憲派の論者として活動する一方、「自民党に天罰を、公明党に仏罰を、維新に神罰を」などとX(旧ツイッター)で過激な表現を繰り返すことで知られる。安倍晋三政権批判のトーンも高く、自民の保守系議員からは懸念する声が漏れている。
首相も入会
議連は戦前に自由主義の言論界を主導し、終戦後は昭和31年に首相も務めた石橋湛山の歩みを振り返る目的で令和5年6月に設立された。国民民主党の古川元久代表代行、立憲民主党の篠原孝衆院議員らが共同代表を務め、石破茂首相のほか現職閣僚も入会している。
過去には、政治評論家の寺島実郎氏や元毎日新聞政治部長の倉重篤郎氏らを講師に招いた。
佐高氏は平成29年2月、組織犯罪処罰法改正案に反対する院内集会で「安倍政権こそ反社会的勢力。あいつらこそ罪人だ」と罵倒。最近はXで日本維新の会について「裏金統一教会の自民をヤクザとすれば半グレである」と評するなど過激な表現を用いている。
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【ツイッター速報さんの投稿】
引用元 https://www.sankei.com/article/20250204-O4ZJEDMCGRDV3CDE55VJKZMKWI/
自民党の岩屋毅議員が共同代表を務める議員連盟「超党派石橋湛山研究会」が、評論家の佐高信氏を講師に招いて勉強会を開くというニュースを見て、非常に違和感を覚えた。佐高氏といえば、憲法9条を擁護する護憲派であり、これまで自民党や安倍晋三元首相に対して過激な批判を繰り返してきた人物だ。そうした人物を講師として招くこと自体、この議員連盟の意図を疑わざるを得ない。
まず、この勉強会のテーマが「保守本流と護憲」という点に注目したい。本来、保守政治とは日本の伝統や国体を守り、国益を最優先に考えるものだ。戦後日本は長らく憲法9条のもとで安全保障を議論してきたが、国際情勢の変化を受けて、今や憲法改正の必要性が高まっている。にもかかわらず、「護憲」を前面に押し出す講師を招くことが、果たして保守の本流といえるのか疑問に思う。
佐高氏は過去に「安倍政権こそ反社会的勢力。あいつらこそ罪人だ」と発言したこともあり、過激な言葉を使って保守政治を否定する立場を取ってきた。さらに最近では、日本維新の会に対して「裏金統一教会の自民をヤクザとすれば半グレである」と評するなど、もはや言論の範囲を超えた中傷とも取れる発言を繰り返している。こうした人物が議員連盟の勉強会でどのような講演を行うのか、強い懸念を抱かざるを得ない。
そもそも、この議員連盟には石破茂議員をはじめ、国民民主党の古川元久氏や立憲民主党の篠原孝氏といった顔ぶれがそろっている。つまり、自民党内の一部議員と野党議員が共に活動している形だ。このこと自体は問題ないとしても、佐高氏のような極端な護憲派を招いて勉強会を開くというのは、あまりにもバランスを欠いているのではないか。
また、佐高氏は「自民党に天罰を、公明党に仏罰を、維新に神罰を」とSNSで発信するなど、明らかに特定の政党に対して攻撃的な姿勢を取っている。このような人物を講師に招くことで、議員連盟がどのような方向を目指しているのか疑問に思う。自民党の中にも多様な意見があるのは理解できるが、ここまで極端な人物と距離を詰めるのは、果たして党内の保守層の理解を得られるのだろうか。
特に、安倍晋三元首相の路線を継ぐべきと考える保守派からすれば、今回の勉強会は受け入れがたいものだろう。安倍政権は、日本の防衛力強化を進め、戦後の憲法解釈の見直しにも取り組んできた。それに対して、佐高氏のような護憲派は一貫して反対の立場を取ってきた。このような人物の意見を議員連盟が積極的に取り入れようとするならば、それは保守の立場から逸脱する行為にほかならない。
さらに、佐高氏が過去に行った発言を見る限り、単なる護憲論者というよりも、特定の政治勢力に対して敵意をむき出しにするような人物だと感じる。言論の自由は当然守られるべきだが、国会議員がこうした人物を招いて議論することが、果たして建設的な議論につながるのかは疑問が残る。
自民党内には、党内で幅広い意見を取り入れるべきだという声もあるだろう。しかし、党内議論を活発にすることと、自党を激しく批判してきた人物を持ち上げることは別の話だ。今回の勉強会は、自民党内の保守層の支持を失う可能性があるのではないか。
このような状況を見ると、いわゆる「リベラル保守」とされる議員たちが、どこに向かおうとしているのか分からなくなる。保守本流を名乗りながらも、その行動は伝統的な保守の路線とはかけ離れているように思える。党内の結束を乱し、結果的に野党勢力を利するような行動になっていないか、慎重に考えるべきではないか。
今回の勉強会がどのような成果をもたらすのかは分からないが、少なくとも保守派の有権者にとっては、納得しがたいものではないか。特に、自民党が今後の安全保障政策を強化していく中で、こうした動きが党内で支持を得られるのか疑問だ。
これを機に、党内での議論のあり方についても見直す必要があるのではないか。幅広い意見を取り入れることは大事だが、党の基本方針や理念を損なうような動きには警戒すべきだ。議員たちは、自らの立場を明確にし、日本の国益を守るための議論を進めることが求められている。
今後、この議員連盟がどのような方向に進んでいくのか注視したい。保守本流を名乗るならば、日本の国益を第一に考えた議論を深めるべきであり、党内の混乱を招くような行動は慎むべきではないかと強く感じた。
執筆:編集部A