【テレビ局ピンチ!】朝はテレビよりネット動画 若者中心に視聴傾向が変化 テレビ局も対抗策

忙しい朝、テレビ番組とインターネット動画、どっちを見るか-。短い時間で手軽に見られるショート動画人気の高まりで、これまで地上波のテレビ番組が優勢だった朝の視聴者の奪い合いに、若年層を中心とした変化が訪れている。危機感を抱くテレビ局も、トピックを絞ったニュースなど短尺のコンテンツを配信サービスなどに増やして対応。専門家は「短尺の動画は朝の生活習慣に入り込みやすい」と話す。

崩れる牙城

「このままだと、インターネット動画にどんどん視聴者が取られ、地上波を見る人は少なくなっていく」。これはテレビ各局に共通している危機感だ。

日本テレビは4月の番組改編で、「放送・配信を統合した総合編成戦略」をより強化していくと発表。配信にも力を入れていくことで、ネットへ流れた視聴者に自局の浸透を図り、「改めて地上波に戻ってきてもらいたい」(江成真二総合編成センター部長)と説明した。

ビデオリサーチの生活者研究シンクタンク「ひと研究所」の調査によると、午前6時ごろ~8時ごろの朝の時間帯で、いわゆるZ世代を含む12~29歳のネット動画視聴者の増加が、ここ数年で目立っている。

同研究所によると、地上波テレビの視聴者は、もともとゴールデン・プライム(GP)帯と呼ばれる午後7時~11時と朝の時間帯に多い。一方、ネット動画は、一人でゆっくり楽しめるコンテンツの人気が高い深夜帯から、GP帯へと進出し、じわじわと地上波の牙城を崩してきた。同研究所の渡辺庸人(かねひと)所長は「(視聴者の奪い合いは)朝の時間帯という、次のステップに入ってきた」と話す。

鍵はタイパ

若年層の朝の時間帯のネット動画視聴が増えたことについて、渡辺所長は「あふれる情報・コンテンツを効率よく処理したいニーズがある」と、タイムパフォーマンス(時間対効果)重視の傾向を指摘。ショート動画の流行も一因だとする。

中国系動画投稿サイト「TikTok(ティックトック)」で数十秒程度のショート動画が爆発的にヒットして以来、多くの交流サイト(SNS)が短い動画のサービスに力を入れる。米動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」も昨年2月から、最長60秒のYouTubeショートでも収益を上げられるようになり、クリエーターにショート動画を多く投稿するよう促している。

ショート動画は、朝の隙間時間を有効活用したい視聴者に人気だ。テレビ局も「ネットのトレンドは無視できない。まずは地上波かネットかにこだわらずに、番組を見てもらう工夫が必要」(民放幹部)として、各局がユーチューブなどにニュースを解説した短い動画をアップしているほか、民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」でも10分以内の番組を充実させている。

渡辺所長は「ニュース・情報や、比較的短め(数分~30分程度)の時計代わりにできるようなコンテンツは、朝の生活行動の中に〝習慣〟として取り込みやすい傾向にある」として、ショート動画は視聴者の囲い込みにも有効だと分析。「今後も朝のネット動画視聴者は増えていくだろう」と予測している。

(三宅令)

ひと研究所 「家の中での視聴行動を全て把握する」ことを目指すビデオリサーチが平成24年に設立したシンクタンク。同社が蓄積した膨大なデータと、人はどのような考え方のパターンを基に情報を受発信し、行動していくのかという生活者視点を掛け合わせ、届きやすいコミュニケーションメッセージの研究や、企業が抱えるマーケティング課題の発見・解決などを行っている。

引用元 https://www.sankei.com/article/20240523-KIX5PQ5RQ5MSFHQM3725E2VEHA/

みんなのコメント

  • テレビは嘘が多いし、 どうでもいい情報しか発信していない イメージだから、ほとんど見ないですね
  • 洗脳するための道具ですが、NHKのやり方から必要性に疑問を持つ人は増えています
  • 何度も言ってるけど、TVおもんないもん。それだけ。 生き残る番組はそりゃのこるけど、スパムよろしい平日昼間の報道バラエティやあんな質でいいのかと思うひな壇芸人クイズショーやナゾトキバラエティにおっかぶさってるようでは何を対策してもダメだと思うよ
  • テレビ見ないわ 大河と災害時くらい
  • TVで得られる情報の多くのソースがSNSだから仕方ない
  • 未だに思考停止馬鹿発生装置を見る人がいることが不思議 子供がいる家庭以外でテレビを持ってる知人は皆無
  • テレビのバラエティ要素が面白くないし、やかましくて嫌い 特に朝はより鬱陶しく感じる
  • 危機感を持つのが遅すぎやしませんか?
  • そりゃ報道の自由度70位だからな。 視聴者のニーズに反することをテレビ局はやっているのでネットに流れるのも致し方ない。 これを報じている産経新聞の身内のフジテレビは もっと危機感を持ってほしい
  • ネットが急速に普及しだしたのが20数年前。 その頃の若者は今40代50代。 後20年後には新聞、テレビは見ないのが当たり前の世の中になってるよ

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