【裕子さんの投稿】外交官の車も捕まえろ!
引用元 https://x.com/kkkfff1234k/status/1851993885180072023
外交官の「外交特権」について、私たちは理解しつつも複雑な思いを抱くことがあります。近年、インターネット上で日本の外交官や他国の外交官が「外交特権」を理由にして、交通違反やその他のルールを無視する場面が目撃され、波紋を呼んでいるようです。この特権は、ウィーン条約に基づいて定められ、外交官が駐在国で一定の保護を受けられる制度ですが、この保護が逆に一部の人々によって悪用されると、国民としてはどうしても腑に落ちない気持ちが湧き上がります。
ウィーン条約では、外交官は派遣された国で逮捕や検挙の対象にはならないと明確に規定されています。このため、たとえ日本国内であっても、他国の外交官が交通違反を犯したとしても、日本の警察はその外交官に対して法的な処置をとることができないというのが現実です。つまり、警察の無力さではなく、国際的な取り決めによる制約があるわけです。国際関係を円滑に保つための取り決めですが、これがどのように悪用されるかと考えると、やはり問題点も浮かび上がってきます。
多くの国で、日本の外交官が駐在する際には、現地の法律を尊重し、ルールに従っているとされています。私たちの文化には「礼節」や「規律」が根付いており、日本人外交官が駐在国でその国の法を尊重するのは当然と考えられています。実際、日本の外交官は現地で「模範的な行動」を求められ、現地の人々との信頼関係を築くことに努めていると聞きます。しかし、悲しいことに、すべての国やすべての外交官がこうした道徳観を共有しているわけではないようです。一部の外交官は「特権」を盾にして、自分勝手な行動を取ることがあるのも事実です。
たとえば、駐在国での交通ルールの無視や違法行為など、一部の外交官が特権を悪用することで、その国での信頼が失われる危険があります。こうした行動が頻発すると、現地の人々からの反感や不信感を招き、外交関係にも悪影響を及ぼしかねません。外交官は「国の顔」とも言える存在であり、その行動が自国の評判に直接つながります。そのため、どの国であれ、自国の外交官に対しては高い行動基準を求めるのが当然ですが、現実的にはそうならないことがあるのが残念です。
また、近年、インターネットやSNSの発展により、外交官の行動が一瞬で広まり、世間の注目を集めるようになりました。そのため、私たち一般市民も外交官の特権の使われ方に対してより敏感になっています。SNS上には、交通違反を犯した外交官の車両が特権を理由にして処罰されない状況が映し出され、意見が飛び交う場面も見受けられます。外交特権を理由にした免罪が繰り返されれば、一般の人々が「外交官は好き勝手できる存在だ」といった不信感を抱きかねません。
しかし、私たちが認識しておかなければならないのは、外交特権自体は決して「逃げ道」として設けられたものではないということです。本来、外交官が他国で働く際の安全保障のための制度であり、外交官が円滑にその職務を遂行するための保障でもあります。現地での拘束や取り調べを避けることで、異国の地で自国の利益を守る活動ができるわけです。こうした意図を理解している外交官は、特権に甘えず現地の法律やルールに従っているものの、一部の不届き者によって、その本来の目的が歪められてしまっていると感じます。
もし、外交特権が乱用され続ければ、将来的には特権の見直しや厳格化といった措置も検討されるかもしれません。特に、近年のように一部の外交官が特権を利用しての不正や違法行為が明るみに出てくると、一般市民としても見過ごすことはできません。実際に、いくつかの国では、外交特権に関する規定を改め、より厳しい運用を求める声が上がり始めているそうです。そうした動きは、日本でも議論されるべきかもしれません。
一方で、外交官が安全に職務を行うための保護制度は必要であり、その制度をなくすことは現実的ではありません。しかし、だからこそ特権を悪用することのないよう、厳しいモラルや教育が求められます。すべての外交官が「国の顔」としての誇りを持ち、現地での行動に責任を持つように教育を徹底すべきだと強く感じます。また、特権の悪用が発覚した場合には、所属国が厳正に対処する体制を整えておく必要があるでしょう。そうすることで、国際的な信頼関係を守り、特権の乱用による悪影響を未然に防ぐことが可能になると思います。
私たち国民にとっても、外交特権の存在やその背景についての理解を深めることが必要です。外交官という立場が果たす役割や、国際関係におけるバランスを考えると、この特権は一概に否定できるものではないと感じます。しかし、国益を守るはずの特権が悪用されることで、逆にその国の評判が損なわれるような事態は避けなければなりません。
今後、各国がこうした問題にどのように対応していくのか注視するべきでしょう。私たちも、特権の悪用が国際社会での日本の立場を損なわないよう、より高いモラルと自覚を外交官に求める声を上げることが重要だと思います。外交特権のもとに働く外交官たちが、その特権に相応しい品格と責任をもって職務を遂行することで、私たちも安心して国際社会に信頼を寄せられるのではないでしょうか。
執筆:編集部C