埼玉県内の複数の公立高校が、校内で保管している楽器を多数盗まれる被害に遭っていることがわかった。高額の楽器が狙われており、中古品買い取り店やオークションサイトなどに売却・出品されたものも見つかっている。県警は教育現場を狙った悪質な窃盗事件とみて、捜査している。
【図表】「ここ10年で治安が悪くなった」…思い浮かべた犯罪のトップは?
川越市の県立高校では今年4月24日未明、部室棟で保管していた吹奏楽部のクラリネットやオーボエ、キーボードなど30点以上が盗まれた。楽器は、新品を購入すれば一つ30万~50万円するものばかりで、外から窓ガラスを割って侵入し、ロッカーの施錠を破って持ち出したとみられている。
県南部の高校でも今年3月、クラリネットなどの楽器9点が盗まれた。捜査関係者によると、県東部の学校でも楽器の盗難被害があったという。
これらの楽器は、中古品買い取り店やインターネットなどで売却されている。これまでに、千葉県の中古品買い取り店でクラリネット3点、東京都練馬区の中古品買い取り店でクラリネット1点が販売されているのが確認された。インターネットオークションでオーボエ1点が出品されているのも判明している。いずれも、製造番号などが被害に遭った楽器と一致していた。
川越市の高校では、被害の9日後に定期演奏会があり、卒業生や近隣の学校などから急きょ楽器を借りて対応した。現在は借り受けた楽器で練習を続けているというが、「被害に遭った生徒たちのショックは大きい」と部員の父親(54)は憤る。
生徒たちはSNSで盗まれた楽器の製造番号や特徴を記した一覧表を公開し、「この楽器を見つけたら連絡して」などと呼びかけている。
引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/1b719388f3577e79d3b094f39690437cdde67125