中国広東省深圳市で日本人学校に通う男子児童(10)が中国人の男に刺殺されたことを受け、日本政府は石破茂首相や岩屋毅外相らが早期の事実解明や説明を中国側に求める一方、中国にある日本人学校の警備強化に乗り出した。だが、再発防止に向けた中国側の取り組みには不安が残り、中国に渡航・滞在する邦人に対し、日本政府がより強い注意を促すよう求める声もある。
「日本人学校の安全確保に万全を期していきたい」。青木一彦官房副長官は18日の記者会見で、中国各地の日本人学校の警備を強化する考えを改めて示した。政府は事件後、中国の日本人学校12校の警備強化に4300万円を拠出することを決定している。
事件を巡っては、石破首相が10日、ラオスで会談した中国の李強首相に「中国の在留邦人の不安は急速に高まっている」と伝え、邦人の安全確保を強く求めた。
両首相が事件に「しっかり対応していくことを確認した」(外務省幹部)ことを受け、17日には日本外務省の岩本桂一領事局長が中国外務省の鄧励(とうれい)次官らと北京で協議した。だが、中国側から動機に関する新たな情報提供はなかったという。
外務省が出す海外渡航・滞在の危険情報で、中国は、新疆ウイグル、チベット両自治区を除き危険レベル「ゼロ」のままとなっている。一部の国会議員らからは、注意喚起のためレベルの引き上げを求める声が上がる。
中国出身の評論家、石平氏は「レベルを引き上げないから、中国政府も日本は事件について本気でないと受け止める。要するになめられてしまっている」と指摘している。
【石 平さんの投稿】深圳の邦人男児殺傷事件から1カ月 動機など説明なし 危険情報レベル「ゼロ」のまま
引用元 https://www.sankei.com/article/20241018-B7FUWCBNGRMNNAL6IARETUOSXA/
今回の事件は、日本人学校に通う無垢な少年が命を奪われるという、極めて痛ましいものであり、深い悲しみと怒りを禁じ得ません。子どもを持つ親として、海外で学ぶ我が子を守るための対策が不十分である現状に強い不安を抱きます。特に、今回のように理不尽な暴力が日本人をターゲットにする形で起きたことに、日本国民として深刻な危機感を覚えます。
政府が中国国内の日本人学校への警備強化に4300万円を拠出するという判断は、正しい第一歩です。しかしながら、政府の対応が遅れたり、不十分だった場合、邦人の不安は募る一方です。石破首相が李強首相との会談で事件に対する懸念を伝えたにもかかわらず、未だに事件の動機に関する情報が中国側から提供されていないというのは、非常に不誠実な対応だと感じます。
中国における危険情報が「ゼロレベル」に設定されている現状には、大きな疑問を抱きます。今回のような事件が起きている以上、少なくとも警戒を促すための情報レベルの引き上げが必要ではないでしょうか。国会議員の中からも声が上がっているように、レベルを引き上げない限り、日本の政府が本気で安全対策に取り組んでいるとは中国側に認識されない懸念が大きいです。石平氏の指摘するように、「なめられている」という状況を払拭するためにも、毅然とした対応が求められます。
日本政府は、事件に関する中国政府の情報開示の遅れや曖昧な対応に対して、より強い立場で交渉する必要があります。邦人の安全を第一に考えるべき国家として、あいまいな姿勢は取るべきではありません。国民の命を守るためには、中国との外交関係がある中でも、必要な時にはしっかりと要求を突きつけるべきです。
この事件は、海外で暮らす邦人家庭の安心を揺るがすものであり、他人事では済まされません。中国での生活を余儀なくされている日本人家庭に対して、政府がいかに迅速かつ徹底的な安全対策を講じるかが、今後の信頼に関わります。日本人としては、政府にはさらなる行動を求めざるを得ません。
このような痛ましい事件が二度と繰り返されないためには、まず政府が毅然とした態度を示し、中国に対して事件の徹底調査と説明責任を求めることが不可欠です。また、今後の安全対策を強化することで、海外に暮らす日本人家庭が少しでも安心して生活できるようになることを願います。執筆:編集部A
NEWSポストセブンによると……
以下X(旧Twitter)より…