新規採用職員への訓示で職業差別と捉えられかねない発言をしたとして批判を受け、2日に辞意を表明した静岡県の川勝平太知事が3日、記者会見し、「心を傷つけた人たちにおわびしたい」と謝罪した。発言への責任と、懸案と位置付けるリニア中央新幹線の問題に一定の区切りがついたことなどを辞意理由に挙げた。
続きを読む午後3時半からの会見の冒頭で川勝氏は初当選から15年に及ぶ自身の知事キャリアについて、「人生における最高に充実した15年だった」と総括。その上で「第1次産業である農業、酪農、あるいは水産業。これらは最も大事にしてきた産業であり、そういった方たちの心を傷つけたとすれば、誠に申し訳なく、心からおわびする」と頭を下げた。
さらに、過去の自身の言動が批判を浴びたことを念頭に、「その都度、以後このようなことのないようにと努めていたが、再び、思いもかけない形で(今回の問題が)浮上した。自らの不徳の致すところ」と陳謝。「私の『職業』に対する気持ちは、常に尊敬と敬愛であり、(今回の発言は)本当に本意ではなく、心からお詫びしたい」と謝罪を重ねながら、「人を傷つけたことには私の心も傷ついている」とも述べた。
ただ、問題視された一連の発言について、「悪かったという思いはあるが、言葉不足だった」などとして撤回はしなかった。
川勝氏を巡っては、1日の訓示で「野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりとかとは違い、基本的に皆さんは頭脳、知性の高い方」などと発言。内容が発覚すると県庁などに苦情が相次ぐなど波紋が一気に拡大し、2日午後に、6月の県議会閉会後に辞職すると明らかにしていた。
引用元 https://www.sankei.com/article/20240403-SQ7YTSJ54ZE2RAUQCVYNXZTK2Q/