中国当局が内外発信の手段として外国人の交流サイト(SNS)投稿者を活用している。新聞やテレビなど専門性の高い報道機関ではなく、〝素人〟を通じ自らに有利な情報を発信。国内では共産党体制下での「文化への自信」を養い、海外向けには新型コロナ対策や人権問題などでの批判に対抗する狙いがある。だが、この手法は、国営メディアなど官製情報の信用度の低さと表裏一体でもある。
「ここ数年、中国で見聞きしたことを投稿する外国人インフルエンサーが増え、各国のネットで人気を博している」
続きを読む中国の外交担当トップ、王毅党政治局員兼外相は3月7日、全国人民代表大会に合わせて北京市内で開かれた記者会見でこう述べた。質問したのは、アラブ諸国に中国情報を発信する衛星TV局のイラク人記者。中国当局が海外向けに発信したい情報を指す「中国の物語」を外国人記者が語る意義を王氏に尋ねた。この記者自身、中国のネットで流行中のダンスを踊ってみせた動画が拡散してちょっとした有名人になっており、会見最後の質問者に指名されると内外記者約400人が集まった会場にどよめきが起きた。
引用元 https://www.sankei.com/article/20240401-D56OGHG2DVPXRM53GDAK5H4JTA/