「移民」と日本人
埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人と地元住民らの軋轢が表面化している問題で、在日トルコ人の30代男性が産経新聞の取材に応じ、「一部のクルド系トルコ人のトラブルが在日トルコ人社会全体のイメージを悪くさせている」などと複雑な心境を述べた。男性は埼玉県在住で「一部のクルド人のために多くの善良なクルド人もトルコ人も迷惑している。日本とトルコのよい関係を続けるためにも日本政府は入国管理をより厳しくしてほしい」と訴えた。
続きを読む男性は滞日10年近くで、国際的な業務に従事している。今回、トルコ人側から見たクルド人について産経新聞にメールを寄せたが、「クルド人社会との軋轢を避けたい」として匿名を条件に取材に応じた。今年はトルコと日本の国交樹立100年の記念の年でもあり、一部クルド人のトラブルで両国の関係が悪化することを非常に懸念しているという。
男性が、その要因として指摘するのがクルド人をめぐるマスコミの報道だ。クルド人の犯罪やトラブルを大手メディアが報じる場合、「トルコ国籍」とだけ報じるケースが多いため、在日トルコ社会では「またわが国のイメージが悪くなる」という困惑が広がっているという。
「もちろんトルコ人にもクルド人にも罪を犯す人はいる。ただ、現状の報道はクルド人が日本に集住している背景などには触れず、トルコ国籍と一括りにして報じている」
出入国在留管理庁によると、わが国に在留するトルコ国籍者は約6千人。このうち2千人以上がクルド人とみられる。トルコと日本は3カ月以内の短期滞在の査証(ビザ)を免除しており、観光などを目的に入国して3カ月が過ぎてから、難民認定申請を繰り返すケースが問題化している。その大半が「トルコ政府からの迫害」を理由としたクルド人という。
引用元 https://www.sankei.com/article/20240326-N4T5W5X3FJOIFOA672YNF2VJFA/