農水省が21万トンの備蓄米の放出を決める中、全国で出所不明のコメの売り煽りが発生している。
SNSには「ひょうごのお米」「JA全農ぐんま」「JA新潟米」などと書かれたコメ袋の写真が投稿され、中国人転売ヤーと見られる人物が「今日限りの値段です。明日からさらに大幅値上げします」などと、購入を煽っている。
そんな中、「農作物改良協会」と書かれたコメ袋が発見され、一部から「改良協会って『種もみ』を作っているところじゃないか」という指摘が寄せられている。
「種もみ」とは、稲を栽培するために発芽の元となるもみ状態の種のことで、農薬で消毒されており、もちろん食用ではない。どうやら一部の外国人転売ヤーがコメと間違って、種もみや酒米を仕入れてコメとして売っているようで、もはやなんでもありの無法状態と化している。
コメの流通を巡っては、一部の業者や転売ヤーが直接農家から仕入れ、売り時を見計らっているため、一向に市場に流通しないと言われている。農家が買い付けにきた人物にわざわざ種もみを売るはずもなく、そもそもまっとうな入手経路ではない可能性もある。日本人でもコメ袋の違いを理解している人はそう多くはないため、中には騙されてしまうケースもあるのではないか。
いずれにしても、どんなに安くても正規ルート以外でのコメの購入にはリスクが付きまとう。保存状態によってはカビが生えたり、虫が混入する場合もある。転売ヤーからの購入は絶対にしてはいけない。
(ケン高田)
[全文は引用元へ…]
【ツイッター速報さんの投稿】
引用元 https://asagei.biz/excerpt/87073
最近、SNSを中心に「明日から大幅値上げ」と称してコメを売り煽る転売ヤーが横行しているという。しかも、その多くが中国人転売ヤーと見られる人物によるものだというから、事態は深刻だ。農水省が21万トンの備蓄米を放出することを決めた中で、このような無法状態が広がっているのは問題でしかない。
転売ヤーが扱うコメの中には、出所不明のものが多いようだ。「ひょうごのお米」「JA全農ぐんま」「JA新潟米」といった銘柄の袋が並ぶが、これが本当に正規ルートで仕入れたものかは疑わしい。そもそも、正規の流通経路を通じて販売されているコメならば、こうした売り方をする必要はないはずだ。
さらに問題なのは、転売ヤーが「種もみ」や「酒米」をコメと間違えて売っている可能性があることだ。SNSには「農作物改良協会」と書かれたコメ袋の写真が投稿されているが、この団体は食用米を扱っているわけではなく、主に種もみを生産している。種もみとは、稲を育てるための種のことであり、農薬で消毒されているため、当然食用には適さない。
本来ならば、農家が種もみを一般消費者に売ることは考えにくい。しかし、転売ヤーが流通経路をかき乱し、不正に仕入れたものを売り出している可能性がある。こうした背景を考えると、市場が混乱するのも無理はない。
コメ不足が叫ばれる中で、こうした転売ヤーの動きが目立つのは非常に危険だ。なぜなら、消費者が誤って食べられないコメを購入してしまうリスクがあるからだ。特に、日本人でもコメ袋の違いを正確に理解している人は少ない。そのため、安いからといって購入し、知らずに危険なものを口にすることになりかねない。
また、転売ヤーがどこでどのようにコメを保管しているのかも不明だ。食用コメは適切な環境で保管しなければ、すぐにカビが生えたり、虫が発生したりする。正規の流通経路では厳格な管理が行われているが、転売ヤーがそれと同じ管理をしているとは到底思えない。
さらに、転売ヤーが市場を混乱させることで、本来のコメの流通にも悪影響を与えている。一部の業者や転売ヤーが、農家から直接買い付けを行い、売り時を見計らって高値で転売しているという話もある。本来、正規の業者を通じて市場に流れるはずのコメが、こうした投機目的の買い占めによって供給が滞っているのだ。
日本のコメは、本来ならば安全で高品質なものであるはずだ。しかし、こうした転売ヤーが暗躍することで、その信頼性が揺らいでいるのが現状だ。コメは日本人の食生活にとって欠かせない主食であり、その流通が混乱すれば、多くの人々が困ることになる。
では、どうすればこの問題を防ぐことができるのか。まず、消費者自身が正規の販売店以外からコメを購入しないことが重要だ。スーパーやJAの直売所など、信頼できる店舗で購入すれば、少なくとも出所不明のコメをつかまされることはない。
また、政府や自治体も、このような違法転売を取り締まる必要がある。農水省が備蓄米の放出を決めたのも、市場の混乱を防ぐための措置だが、それだけでは十分ではない。出所不明のコメが出回らないように、厳格なチェック体制を整えることが求められる。
さらに、SNSなどを利用した売り煽りについても注意が必要だ。「明日から値上げ」といった言葉に惑わされることなく、冷静に購入判断をすることが大切だ。本当に価格が上がるのか、そもそもそのコメが安全なのかを慎重に見極めなければならない。
近年、さまざまな商品が転売の対象になっているが、食料品の転売は特に危険だ。家電やブランド品ならばまだしも、食品は安全性が最優先されるべきものであり、誰がどのように保管していたのか分からないものを口にするのはリスクが高すぎる。
こうした問題が繰り返される背景には、日本の規制の甘さもある。転売ヤーが横行するのは、それを取り締まる法律や体制が不十分だからだ。例えば、海外では食品の転売に厳しい規制がある国も多いが、日本ではまだそこまでの対策が講じられていない。
政府は、備蓄米を放出するだけでなく、転売目的の買い占めを防ぐための具体的な対策を打ち出すべきではないか。また、消費者に対しても、正規ルート以外での購入はリスクがあることを周知し、転売ヤーから買わないように呼びかける必要がある。
今回の問題は、単なる転売ヤーの違法行為にとどまらず、日本の食の安全に関わる重要な問題だ。消費者も、目先の価格や「お得感」に惑わされることなく、安全性を最優先に考えて行動することが求められる。
いずれにしても、転売ヤーの動きが活発化している中で、正規ルートでの購入を徹底することが重要だ。どんなに安くても、どんなに魅力的な価格であっても、転売ヤーからコメを買うのは避けるべきだ。
今後も転売ヤーの動きには注意が必要だが、政府や自治体の迅速な対応も求められる。食の安全を守るために、消費者と行政が一体となって対策を講じることが不可欠だ。
執筆:編集部A