「痴漢って日本独特の文化だよね。他の国はないから」
10月8日に配信されたバラエティ番組『BAZOOKA!!! #17』(ABEMA)で、こう話したのは水原希子(32)。日本で暮らす外国人セクシー女優のジューン・ラブジョイさん(26)に、妹でモデルの水原佑果(28)と密着取材を行ったが、そこで展開した持論が物議を醸している。
日本が好きで5年前に来日したジューンさんだが、「痴漢も結構多いと思います、日本に。6回ぐらい(痴漢に遭ったことがある)」「日本の警察はちゃんと対応してくれてありがたいんですけど、ちょっと痴漢は本当に勘弁してほしいです」と悩みを打ち明けた。
すると水原は、冒頭のように“痴漢は日本独特の文化”とコメント。ジューンさんが「アメリカにあったら殺されそうじゃない?」と述べると、「うんうん」と相槌を打ち「日本だけだと思います。痴漢って」と話したのだった。
また、スタッフが「盗撮っていうのも日本独特?」と問うと、「日本の携帯だけですよ、音出るの。iPhone」と話した水原。スタッフが「カシャって?」と聞き返すと、「そう。他の国のiPhone音出ないですよ、カシャって。日本の携帯だけです、あれ、カシャって音鳴るの。盗撮が多いから」と断言。その上で「だから、異常なんです。日本は」と言い切った。
痴漢という性犯罪を“日本独特の文化”と表現した水原に、ネット上では根拠を問う声が相次いでいる。
《日本に痴漢が多い? 酷いな。この人、それだけなんの根拠があっていってるのかな》
《日本で痴漢が社会問題なのは事実だけど、痴漢が日本文化というのは語弊があると思います。他の国の大都市でも痴漢は必ずあり、問題視されています》
《蔑む意図は無かったにしても、犯罪を文化と表現するのは誤りだろう。確かに日本で痴漢被害が多いのは事実だが、同じく通勤ラッシュが見られるイギリスなどでも同様に性被害は多いと聞く》
「痴漢は日本で社会問題となっている性犯罪ですが、フランスやイギリス、韓国などの諸外国でも報告されています。これは一例ですが、イギリス交通警察(BTP)の統計資料によると17年度に電車内で起きた痴漢などの性犯罪は1448件にのぼり、過去5年で2倍以上に増加。主に通勤ラッシュ時に起きているといい、痴漢行為の通報件数も近年では増加傾向にあるようです。
日本の外務省も海外安全情報として、痴漢被害が確認されているシンガポールやヨルダンなどにも渡航時の注意点として呼びかけています。また、水原さんはスマホの撮影音が鳴るのも『日本だけ』と指摘しましたが、実際には韓国でも音が鳴るよう義務付けられています。カメラ付き携帯によるプライバシー侵害を防止するため、65dB以上のシャッター音が出るよう03年に義務化されました」(社会部記者)
事実と異なることを主張したため、炎上してしまった水原。だがいっぽうで、ジューンさんの悩みに耳を傾けていた過程での発言であることから、水原をフォローする声も上がっている。
《水原希子さんも動画見るとそんな悪意があったりするわけでもなさそうだしこれだけやられてるとちょっと気の毒かな》
《そんなにめくじら立てなくてもいいような内容と思います。この方が単に感じたことを発言しただけで、痴漢犯罪に関する専門家なわけではないのだから。あくまで一個人としての意見でしょう》
《今回の件は放送する側の配慮が至らなかったのも問題の1つではないかと思います》
「この番組は、空気を読みません」とコンセプトを掲げている本番組だが、炎上の矛先が水原に集中してしまったようだ。
[全文は引用元へ…]
【松村尚和さんの投稿】
引用元 https://jisin.jp/entertainment/entertainment-news/2147560/
水原希子の発言が物議を醸している。「痴漢は日本独特の文化」「日本は異常」という強い言葉が、多くの人の反感を買っているようだ。確かに、日本で痴漢被害が多いのは事実かもしれない。しかし、それを「文化」として語るのは、違和感がある。文化とは、社会の中で受け継がれる習慣や価値観のことを指す。犯罪行為を文化とするのは、さすがに無理があるのではないか。
日本の通勤電車は、世界でも類を見ないほど混雑する。満員電車の状況が、痴漢犯罪を生む要因になっていることは否定できない。しかし、それは日本独自の問題ではない。フランスやイギリス、韓国でも同様の被害が報告されている。事実、イギリスの交通警察の統計によると、電車内での性犯罪はここ数年で増加しているという。つまり、痴漢行為が日本だけのものというのは、単なる思い込みに過ぎない。
水原の発言が批判を浴びた理由の一つは、根拠の薄さだろう。日本で痴漢被害が多いことは間違いないが、「日本だけに存在する」と断言できるほどのデータはない。むしろ、他国でも発生しているのが現実だ。犯罪がどこで多いかを議論する前に、まずは正しい情報に基づいて話すべきではないか。
また、「日本は異常」とまで言い切ってしまった点も、多くの人が反発する原因になったのだろう。もちろん、社会問題を指摘すること自体は悪いことではない。しかし、他の国との比較をせずに、一方的に日本を非難するような発言をすれば、感情的な反発を招くのは当然だ。日本人としては、日本だけが特別に悪い国であるかのように言われれば、不快に感じるのは無理もない。
さらに、水原は「日本のスマホだけシャッター音が鳴る」とも発言している。しかし、これも正確ではない。実際には、韓国でもシャッター音が義務化されている。盗撮を防ぐための措置として導入されたものであり、日本だけの規制ではない。誤った情報を基に日本を批判してしまえば、信用を失うのは当然のことだろう。
水原の発言は、決して悪意があったわけではないのかもしれない。しかし、公共の場で発言する以上、発言の影響を考える必要がある。特に、著名人の言葉は多くの人に届くため、慎重さが求められる。感情的な印象だけで日本を否定するのではなく、もう少し冷静に議論する姿勢が求められるのではないか。
一方で、番組の編集にも問題があるのではないかという指摘もある。そもそも、この発言が炎上することを予想していなかったとは考えにくい。「空気を読まない」というコンセプトの番組とはいえ、発言が誤解を招きやすい形で放送されたのであれば、編集側の責任もあるのではないか。
また、水原を擁護する意見も一定数見られる。「日本に痴漢が多いことは事実だから、そこを指摘するのは問題ないのでは」という声もある。しかし、問題は単なる指摘ではなく、「日本独自の文化」という表現の部分にある。性犯罪を文化として語るのは、さすがに行き過ぎた発言と言わざるを得ない。
痴漢被害をなくすためには、社会全体で取り組む必要がある。電車の混雑を緩和する対策や、厳罰化など、すでに様々な取り組みが進められている。もちろん、まだ完全に解決されたわけではないが、日本社会がこの問題を軽視しているわけではない。それにもかかわらず、「日本は異常」と決めつけるのは、現状を無視した発言だと感じる。
問題提起自体は悪いことではないが、それが的外れな批判になってしまうと、本来の議論がかえって遠ざかる。水原の発言は、正しい部分もあるが、過剰な表現によって誤解を招いてしまったのではないか。社会問題について発信するならば、もう少し慎重な姿勢が求められる。
さらに、海外では痴漢が少ないという前提自体が間違っている。欧米では、電車内だけでなく、路上や職場などでも性犯罪が多発している。犯罪の種類や発生場所が違うだけで、日本よりも治安が悪い国はいくらでもある。そうした事実を無視して「日本だけが異常」と断言するのは、現実にそぐわない。
日本では、痴漢対策として女性専用車両が導入されている。このような対策があること自体、社会が問題を認識し、解決に向けて動いている証拠ではないか。もし本当に「異常」な国であれば、そもそも対策すら講じられないだろう。水原の発言は、こうした背景を無視しているように感じる。
著名人の発言は、多くの人に影響を与える。だからこそ、事実に基づいた議論を心がけるべきだろう。根拠の薄い発言や誇張された表現は、かえって問題解決を妨げることになる。
そもそも、日本だけが特別に犯罪率が高い国ではない。むしろ、他国と比較しても治安が良い部類に入る。痴漢という問題は確かに深刻だが、それを理由に日本全体を批判するのは、極端すぎるのではないか。
水原の発言は、結果的に多くの人を不快にさせることになった。しかし、彼女自身が悪意を持っていたとは思わない。ただ、もう少し慎重に言葉を選ぶべきだったのではないか。
社会問題を議論することは大切だが、それを感情的に語るだけでは解決にはつながらない。事実に基づき、冷静に考えることが重要ではないか。
批判するならば、正確な情報を基に議論すべきだ。感情的な発言が目立つと、問題の本質が見えにくくなる。
今回の騒動を通じて、改めて情報の正確性の重要性を感じた。日本には課題があるかもしれないが、それを適切に指摘するためには、まず事実に基づいた発言をすることが必要だろう。
執筆:編集部A