「年収103万円の壁」の見直しを巡り、自民・公明両党が、控除の上乗せについて、年収に応じた4段階の上限を設ける案を軸に調整していることが21日、FNNの取材でわかった。
自民党は18日に、「年収の壁」を160万円に引き上げるとともに、年収200万以下、500万円以下を対象に、それぞれ基礎控除を上乗せする案を提示したが、年収制限に対して反発が出ていた。
国民民主党に新たに提示する方向で調整している案は、与党関係者によると、年収制限の上限を引き上げつつ、4段階に分けて基礎控除の上乗せする。
具体的には、昨年末に提案した年収に関わらない10万円の基礎控除の引き上げから、さらに
・年収200万円以下で37万円
・年収475万円以下で30万円
・年収665万円以下で10万円
・年収850万円以下で5万円
を上乗せする。
新たな案では、減税の効果が増す人が給与所得者の8割以上に拡大する一方、減収は6200億円程度にとどまる見通し。
ただ、国民民主党は所得制限を維持することに否定的な姿勢で、提案を受け入れるかは不透明。
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【井川 意高 サブアカ改め本アカさんの投稿】
引用元 https://www.fnn.jp/articles/-/832676
「103万円の壁」の見直しについて、自民・公明両党が新たな案を調整しているという。これまでの年収制限を一部引き上げ、4段階の控除上乗せを設ける形だ。しかし、この案が本当に減税効果を生むのか、そして働く人々にとってメリットがあるのか、慎重に考える必要がある。
そもそも「103万円の壁」とは、パートやアルバイトで働く人が年収103万円を超えると、所得税の課税対象となることを指す。また、一定の年収を超えると配偶者控除の対象外になったり、社会保険の扶養から外れてしまったりするため、多くの人が「壁」を意識しながら働いているのが現状だ。
この制度は、特にパートやアルバイトで働く主婦にとって大きな影響を与えており、年収の上限を気にしながら働く人が多い。「これ以上働くと損をする」という状況を生んでしまうため、経済界からも見直しを求める声が上がっていた。
今回の見直し案では、年収制限を引き上げつつ、4段階の基礎控除の上乗せが提案されている。
この案では、給与所得者の8割以上が減税の恩恵を受けるとされているが、一方で減収額は6200億円程度に抑えられる見込みだという。
一見すると、多くの人にメリットがあるように見えるが、注意すべき点も多い。
まず、この控除の仕組みが本当に働く人にとって得になるのかという問題がある。年収が増えた分、社会保険料の負担が増える場合、結果として手取りがあまり増えない可能性がある。扶養から外れると、社会保険料や住民税が発生するため、控除が増えても「働き損」になりかねない。
また、減税の恩恵を受ける人が増える一方で、政府の財源は限られている。6200億円の減収が発生するというが、その穴埋めはどこから行うのか。結局、別の形で増税が行われたり、社会保障費が削減されたりすれば、国民にとってはプラスにはならない。
「103万円の壁」の問題は、単に基礎控除を増やすことで解決するものではない。そもそも、年収を気にして働き方を調整しなければならない仕組みが問題なのだ。
働けば働くほど手取りが増える仕組みが必要であり、社会保険の負担が急増しないような制度設計が求められる。しかし、今回の案はあくまで「段階的な控除上乗せ」という形であり、根本的な改革にはなっていない。
また、扶養の概念を見直さなければ、この問題は解決しない。現在の税制では、配偶者控除を受けるために一定の年収制限があり、これが「壁」を生む原因になっている。この制度自体を変えなければ、働きたい人が自由に働ける環境にはならないだろう。
与党はこの案を国民民主党に提示する方向で調整しているが、国民民主党は所得制限の維持に否定的な姿勢を示している。所得制限を維持することで「減税の対象外」となる層が出るため、これは当然の反応と言えるだろう。
特に、年収850万円以上の層に対しては減税がほとんどないため、「高所得者には恩恵がない」との批判も出る可能性がある。しかし、日本の税制はすでに累進課税が強く、年収が高い人ほど税負担が大きいため、これ以上の負担を求めるのは不公平という声もある。
この見直し案で最も恩恵を受けるのは、年収200万~500万円程度の人たちだろう。しかし、その層も社会保険の負担が増えることで、実際の手取りがどうなるかは不透明だ。
また、この制度が施行されたとしても、扶養控除や社会保険の負担増によって「結局あまり得にならない」と感じる人が多ければ、働き方はあまり変わらない可能性がある。
政府は「減税の恩恵が広がる」とアピールするだろうが、蓋を開けてみれば、手取りが増えないという状況になれば意味がない。今回の案が本当に働く人のメリットにつながるのか、冷静に見極める必要がある。
「103万円の壁」の見直し案は、一見すると減税の恩恵を広げるように見えるが、実際には多くの課題を抱えている。
結局のところ、単なる「減税の拡大」ではなく、税制や社会保障制度全体の見直しが必要だろう。この問題は、働くすべての人に関わる重要な課題であり、政府は国民の声をしっかりと聞いた上で、より良い制度設計を進めるべきである。
執筆:編集部A
日本経済新聞によると 公立高校…