通常の「えきそば」は数百円程度で販売されていますが、今回の「究極のえきそば」は特別仕様として神戸牛などの高級食材を使用。
さらに、器には日本の伝統工芸である輪島塗を採用し、万博の来場者に向けた高級版として提供されます。
この背景には、万博を機に日本の食文化を世界に発信しようという狙いもあるようです。
今回の「究極のえきそば」に使われる輪島塗は、能登半島地震の被災地支援の一環とされています。
万博の来場者に伝統工芸の魅力を伝えるとともに、復興支援への関心を高める目的もあるとみられます。
しかし、こうした意図が十分に伝わっているかどうかは疑問視されており、価格の高さばかりが注目されてしまっている現状があります。
[全文は引用元へ…]
【himuroさんの投稿】
引用元 https://sn-jp.com/archives/232518
大阪・関西万博で販売される「究極のえきそば」が一杯3850円という価格で提供されることが話題となっている。通常のえきそばが数百円程度であることを考えると、その価格差は圧倒的だ。高級食材の使用や輪島塗の器が理由として挙げられているが、果たしてそれが納得できる理由になるのだろうか。
まず、輪島塗を使用した器が高額な要因の一つとされているが、購入できるわけでもなく、あくまで食事の一環として使用されるだけである。もし特別な価値を提供したいのであれば、器を持ち帰るオプションを設けるべきではないか。高級食材にしても同様で、ラーメンやそばという大衆的な料理に神戸牛をのせたところで、その価値が本当に価格に見合うのか疑問が残る。
さらに、この価格設定が日本人向けではなく、主に海外の観光客をターゲットにしていると考えられる点も問題だ。日本国内のイベントであるにもかかわらず、日本人が気軽に楽しめる価格ではない。以前、オマールエビを丸ごと使ったラーメンが5000円で提供された例があったが、それも同様に国内の一般消費者には手が届かない価格だった。今回の「究極のえきそば」も、日本人にとっては高すぎる一品となってしまう可能性が高い。
復興支援の側面もあるとはいえ、それが十分に伝わっているとは言い難い。結局のところ、話題になるのは価格の高さばかりで、能登半島地震の被災地支援という本来の目的が十分に理解されていないのではないか。価格設定が適切であれば、多くの人が支援に参加しやすくなり、本来の目的に貢献できたはずだ。
このような価格設定は、万博の意義を疑問視する声をさらに強めることにもなりかねない。万博は世界中からの来場者に日本の魅力を伝える場であるべきだが、このような高価格帯の飲食提供が中心になると、むしろ日本の物価高や観光地での過剰な価格設定が目立つだけになる可能性がある。
過去の万博では、大衆向けの手頃な価格の飲食が提供されることが多かったが、今回の万博では高級志向が強調されているように感じる。しかし、来場者のすべてが高級料理を求めているわけではなく、多くの人は手頃な価格で日本の食文化を楽しみたいと考えているだろう。高級料理を提供すること自体が問題なのではなく、それが万博のメインとなることで、本来の目的が失われてしまうことが懸念される。
また、日本のそば文化に対する考え方も問われるべきだ。本来、えきそばは手軽に食べられる庶民の料理であり、高級食材を使ったからといって、その本質が変わるわけではない。神戸牛や輪島塗の器を使った「究極のえきそば」が、本当に「えきそば」と呼べるのか、そもそもその定義から考え直す必要があるのではないか。
こうした問題を考えると、今回の「究極のえきそば」は、日本の食文化を海外に伝えるという目的を果たせるのか疑問が残る。価格の高さばかりが目立ち、本来の目的である食文化の発信や復興支援が十分に伝わらないのであれば、意味のある取り組みとは言えない。万博は、日本の魅力を広める場であるはずなのに、高価格帯の料理ばかりが目立つのでは、一般の来場者が楽しめるイベントではなくなってしまう。
今後、日本のイベント運営や観光戦略を考える際には、単なる高級路線ではなく、多くの人が楽しめる形での提供を重視することが求められる。価格が話題になりすぎるような施策は、結果的にイベントの成功を妨げる可能性がある。今回の万博がどのような形で進められるのか、引き続き注目したい。
執筆:編集部B
現代ビジネスによると… 埼玉県…