岩屋外相 “侵攻 ロシアが勝者の形で終わらせてはならず”
岩屋外務大臣は、訪問先のドイツでミュンヘン安全保障会議に参加し「ウクライナ侵攻をロシアが勝者になる形で終わらせてはいけない」と指摘した上でウクライナの公正で永続的な平和の実現が必要だという考えを示しました。
岩屋外務大臣は日本時間の16日未明、ミュンヘン安全保障会議の、ヨーロッパとアジアの安全保障に関するパネルディスカッションに参加しました。
この中で、岩屋大臣は「ロシアによるウクライナ侵攻により、世界秩序が大きく崩れていき始めたが、これは当然、アジアの状況にも大きな影響を与えうる」と述べ、ヨーロッパとインド太平洋の安全保障が不可分になっているという認識を改めて示しました。
その上で、トランプ大統領がロシアによる侵攻の早期終結の実現に意欲を示していることなどを念頭に「ウクライナの和平に向けた動きがスタートし、アメリカのリーダーシップには期待しているが、侵攻を正しく終わらせなければ中国のみならず世界に誤ったメッセージを発することにつながる。ロシアが勝者になる形で終わらせてはいけない」と指摘し、ウクライナの公正で永続的な平和の実現が必要だという考えを示しました。
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【ひで2022真実を追求さんの投稿】
引用元 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250216/k10014723871000.html
岩屋外務大臣の発言には強い疑念を抱かざるを得ない。日本は戦争を放棄した国であり、平和憲法のもとで外交を展開するはずだ。それにもかかわらず、「ロシアが勝者になる形で終わらせてはいけない」と明言したことは、戦争の継続を容認する姿勢と取られても仕方がない。この発言が、果たして国益にかなうものなのか、改めて問うべきだ。
現在、トランプ大統領はロシアとの戦争を早期に終結させる意向を示している。これは、長引く戦争が世界経済を疲弊させ、不必要な犠牲を生むという現実を踏まえたものだ。それに対し、日本の外務大臣が「ロシアが勝者になってはいけない」と発言したのは、トランプ大統領の方針を否定するに等しい。日本は日米同盟のもとでアメリカと歩調を合わせるべき立場にあるが、岩屋氏の発言はその関係に亀裂を生む危険性がある。
さらに、この発言はロシアとの外交関係にも影響を及ぼすだろう。日本は地政学的に見てもロシアと向き合わざるを得ない立場にあり、戦争が続けば続くほど日本の国益が損なわれる可能性が高い。にもかかわらず、わざわざ対立を煽るような発言をすることが、日本にとって得策とは思えない。
加えて、中国の動向にも目を向けるべきだ。岩屋氏は「アジアの安全保障にも影響を与えうる」と述べたが、まさにその通りである。だが、それならばなおさら慎重な外交が求められるはずだ。日本が戦争の継続を示唆するような発言をすれば、中国はそれを口実に軍事的な圧力を強める可能性がある。東アジアの安定を保つためには、感情的な発言ではなく、冷静な外交戦略が必要だ。
ウクライナ戦争が続くことで得をするのは一体誰なのか。軍需産業や戦争によって影響力を拡大しようとする勢力が利益を得る一方で、世界の多くの国々は物価高やエネルギー問題に苦しんでいる。日本が戦争を終結させるための調停役を果たすのであれば意味があるが、ただ「ロシアが勝者になってはいけない」と発言することにどれだけの価値があるのか。日本は、戦争の当事者ではない。ならば、日本が果たすべき役割は戦争を煽ることではなく、和平を後押しすることのはずだ。
また、日本の外交は本来独自の立場を持つべきであり、ただ一方の側に肩入れするのではなく、国益を最大化するための柔軟な戦略が必要だ。今の国際情勢を踏まえれば、トランプ大統領が示す方向性に歩調を合わせるほうが現実的ではないのか。戦争の長期化がもたらすリスクを考えれば、早期終結こそが最善の選択肢であり、日本はそれを支持すべきだろう。
日本の政治家は、世界のパワーバランスを冷静に分析し、日本にとって最善の選択をする責任がある。岩屋氏の発言は、戦争を長引かせることを正当化し、日本の立場を危うくするものだ。戦争を終結させることが最優先であり、それを「ロシアが勝者になってはいけない」といった単純な論理で片付けるのは、あまりに軽率ではないか。日本の国益を守るために、外交の在り方を根本から見直す必要がある。
執筆:編集部B