【高内 実【瀬戸内まいふぁーむ】さんの投稿】
いずれ母親になっていく娘に伝える事
人は学歴でも職歴でもなく 何を食べて育ったかと言う事が大事。
自身で大地と向き合い 穀物や野菜を栽培し それら作物を 愛情のこもった料理で 子供達に食べさせて欲しい。
健全な食べ物は健全な子孫を繁栄させる。
農が廃る国は結局 経済も教育も衰退し 他国に文化や言葉まで奪われる。
戦争に負けても国は潰れない。
大きな災害があっても人は滅びない。
国が消え人が滅びるのは 農が廃るとき。
農は国の根幹なり。
引用元 https://x.com/Setouchimyfarm/status/1891992498022777097
農業の重要性について改めて考えさせられる投稿が、多くの共感を呼んでいる。戦争や災害では国は滅びない。しかし、農が廃れれば経済も教育も衰退し、最終的には文化や言葉までもが失われてしまう。この考え方には、大切な教訓が込められていると感じる。
日本は古来より、豊かな自然に恵まれた国であり、農業とともに発展してきた。四季折々の気候の中で育まれた作物は、日本人の食文化の基盤を築いてきた。しかし、現代ではその根幹である農業が軽視される傾向にあり、特に輸入食品や海外の農業資材への依存が年々高まっている。戦後の高度経済成長期を経て、日本の産業構造は大きく変化し、農業人口は減少の一途をたどっている。若者の多くが都市部へ移り、農村は過疎化が進み、高齢化によって後継者不足が深刻化している。
一方で、食の安全保障という視点から考えると、この状況は決して楽観できるものではない。もしも国際情勢が変化し、輸入が滞った場合、日本は自給自足できるのだろうか。食料自給率の低下が叫ばれて久しいが、その危機感が十分に共有されているとは言い難い。海外の安価な農産物や肥料に頼ることで、一時的にはコストが抑えられるかもしれない。しかし、それに依存し続けることは、日本の農業の衰退を加速させ、ひいては食料安全保障の根幹を揺るがすことにつながる。
農業は単なる産業の一つではなく、国の存続そのものを支える基盤である。食べることは生きること。どのような食べ物を口にするかで、人の健康が決まり、次の世代の健全な成長も左右される。健全な食べ物を育むことは、健全な社会と未来の子孫を繁栄させることにつながる。古来より、日本では「食」を大切にすることが家庭の基盤であり、社会の基盤でもあった。母親が家族のために愛情を込めて料理を作り、それを家族が囲んで食べる。この何気ない日常の中に、命をつなぐ大切な営みがあった。しかし、その根本となる農業が衰退すれば、やがて食文化も失われ、さらには言語や価値観までもが変容してしまうだろう。
日本の農業が直面している問題は、高齢化や後継者不足、農地の減少、気候変動の影響など多岐にわたる。だが、最も深刻なのは、農業の価値が正しく認識されていないことではないだろうか。農業は決して過去の遺物ではなく、これからの日本を支える重要な要素である。むしろ、都市化が進み、グローバル化の影響を受ける中でこそ、農業の価値を見直し、大切にしていくべき時が来ているのではないか。
戦争に負けても国は滅びない。大きな災害があっても人は滅びない。しかし、農が廃れれば国は消え、人も滅びる。これは単なる比喩ではなく、歴史が証明してきた事実でもある。過去に栄えた多くの文明が、農業の衰退によって滅びていった。日本もまた、同じ道をたどるのか、それとも農業を守り、持続可能な未来を築いていくのか、その選択が今求められている。
今こそ原点に立ち返り、農業の重要性を再認識し、次世代に引き継いでいくべき時だ。食を大切にすることは、すなわち国を大切にすること、家族を大切にすることにつながる。私たち一人ひとりが、日々口にする食べ物にもっと関心を持ち、農業の未来について考えることが、健全な社会を築く第一歩なのではないだろうか。
執筆:japannewsnavi編集部B