石破茂首相は17日の衆院予算委員会で、高くなった医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の負担上限額を引き上げる方針を巡り、長期の治療を受ける患者は現行額のまま据え置くと表明した。「長期間治療が続き、先が見えない中で経済的な不安を感じている方々の負担額は変わらない」と述べた。2025年度予算案の修正が必要となる見通しだ。自民党の牧島かれん氏への答弁。修正では、直近12カ月以内に制度を3回利用すると、4回目から負担が軽減される「多数回該当」の上限額引き上げを見送る。例えば年収700万円の人なら、上限額を27年8月には約7万7千円に引き上げる予定だったが、現行の約4万4千円に据え置く。
[全文は引用元へ…]
【47NEWSさんの投稿】
引用元 https://www.47news.jp/12185362.html
高額療養費の負担据え置き表明 長期患者の経済的不安に配慮
石破茂首相が、高額療養費制度の改定について、長期治療を受ける患者に限り負担を据え置くと表明した。これは、政府が検討していた上限額の引き上げを巡り、患者の負担軽減を維持する形となる。この決定により、長期にわたって治療を続けなければならない患者の経済的な不安を和らげることができると考えられる。
高額療養費制度は、医療費の自己負担額が一定額を超えた場合に、その超過分を公的保険が補填する仕組みだ。しかし、医療財政の逼迫を背景に、政府は負担上限額の引き上げを進めようとしていた。これに対し、患者団体や医療関係者からは「負担増が患者の治療継続を困難にする」との懸念の声が上がっていた。そのため、今回の決定は、長期治療が必要な患者にとっては一安心と言えるだろう。
今回の修正で見送られたのは、「多数回該当」の上限額引き上げだ。これは、直近12カ月以内に3回以上制度を利用した場合、4回目から自己負担額がさらに軽減される仕組みであり、特に長期治療を受ける患者にとって重要な制度だ。政府は当初、この上限額を引き上げる方針を示していたが、今回の修正により、現行の上限額が維持されることになった。
例えば、年収700万円の患者の場合、政府の当初の計画では、2027年8月には自己負担の上限額が約7万7千円に引き上げられる予定だった。しかし、今回の修正により、現在の約4万4千円が維持される。これは、長期間にわたり高額な医療費を支払い続ける患者にとっては大きな救済となる。
長期治療を受ける患者にとって、医療費の負担は生活に直結する問題だ。特に、がん治療や難病治療などは、治療が長引くことが多く、患者の経済的負担は大きい。今回の決定によって、少なくとも当面は、医療費負担が急激に増えることは避けられた。
しかし、医療財政の悪化は依然として問題視されており、今後も制度の見直し議論は続くだろう。医療費の増加を抑えるためには、単に患者負担を増やすのではなく、医療の効率化や無駄の削減も同時に進める必要がある。
今回の政府の決定は、国民の生活を考慮した結果として一定の評価ができる。特に、長期治療が必要な患者にとっては、負担が増えないという点で歓迎されるだろう。一方で、医療費の抑制策が必要であることも事実だ。
政府はこれまで、医療財政の健全化を目指して改革を進めてきたが、その一環として自己負担の引き上げが検討されていた。しかし、患者側の負担が過度に増えれば、治療を受けること自体が難しくなるという本末転倒な状況を招きかねない。今回の決定は、患者の経済的負担を抑えつつ、財政問題に対処しようとするバランスを取った形といえる。
今回の負担据え置きの決定は、長期治療患者にとっては安心材料となる。しかし、日本の医療制度全体の持続可能性を考えれば、これだけで問題が解決するわけではない。
石破首相の「長期患者の負担据え置き」の決定は、医療費負担の増加に不安を感じていた多くの患者にとって朗報といえる。しかし、医療財政の問題は依然として深刻であり、今後も制度改革の議論は避けられない。
政府には、単なる負担増ではなく、医療の効率化や財源確保の仕組みを強化することで、持続可能な医療制度を構築してほしいと強く願う。
執筆:編集部A
日本経済新聞によると 公立高校…