東証2部上場のレジ袋大手「スーパーバッグ」(東京都豊島区、樋口肇社長)が11日、希望退職者の募集を24日から始めると発表した。レジ袋の有料化などで経営が悪化したことが原因としている。そんな中、前環境大臣である小泉進次郎氏が「有料化したのが僕だと思っている方が多いですけど、決めたのは僕の前の大臣なんです」と発言。SNSを中心に批判が殺到している。
小泉進次郎氏はレジ袋有料化は「私じゃない」発言
スーパーバッグのリストラ案が報じられたのは今月11日。しかし、その2日前の9日に小泉氏は日刊スポーツの大リーグ・秋山翔吾との対談記事で、レジ袋の有料化について「あれは私じゃないんです」「決めたのは僕の前の大臣なんです」と語っていた。
小泉氏と秋山はともに神奈川・横須賀市出身。年齢こそ7歳離れているが、小学校時代には同じソフトボールの「大池リーグ」に所属していた間柄。それゆえ大臣時代には話せなかったことも対談では語られたようだ。
環境大臣から一国会議員に戻り、環境政策の推進役から退いた小泉氏。話がSNSというテーマに及んだ時、小泉氏は「有料化したのが僕だと思っている方が多いですけど、決めたのは僕の前の大臣なんです。私は具体化をしたんですね」と語り、批判の声があふれるSNSについて「本当に陰湿で容赦ない」と語気を強めた。
小泉氏はSNSとの向き合い方について、「自分の対処として(SNSを)見ない、遮断するときも多い」としたうえで、「やっぱりゼロは無理で、見出しは目に入りますね。でも、それ以上読まない。深入りしない」と語った。
小泉進次郎氏は過去にも責任逃れの発言をしていた
実は小泉氏がレジ袋の有料化について、“責任転嫁”ともとれる発言をしたのは今回が初めてではない。
昨年9月4日に出演したABEMAの番組『カンニング竹山の土曜The NIGHT~小泉環境相と考える福島除去土壌~』の中で、国民に大不評のレジ袋有料化について、今回と同種の発言をしていた。
有料化から1年が経過し、その効果を問われた小泉氏は「これも結構批判されてますよね。レジ袋有料化を決めたのは僕ではないってことは」と苦笑い。
続けて、「完全にレジ袋有料化したってなってますよね。フェイクニュースってこう根付くんだと。私が大臣になる前に経産大臣、環境大臣で決めた事ならその中で如何に前向きに進めるか」とし、有料化を決定したのは自分ではないことを強調していた。
よほどレジ袋有料化の責任を問われたくないのか、改めて「私じゃないんです」とした小泉氏。しかし、「実行した責任者はあなた」「撤回する権限はあったでしょ」などの声が相次ぎ、火に油を注いだ形となってしまったようだ。
[全文は引用元へ…]
【勇気さんの投稿】
引用元 https://www.mag2.com/p/news/524672
小泉進次郎氏が再びレジ袋有料化について「決めたのは私じゃない」と発言したことが話題になっている。この発言に対して、SNSでは多くの批判が寄せられているが、それも当然のことだと感じる。
そもそも、政策を決定したのが誰かという話と、それを実行した責任者が誰かという話は別の問題だ。確かに、小泉氏が環境大臣に就任する前にレジ袋有料化の方針が決まっていたのは事実だろう。しかし、彼が環境大臣としてその政策を推進し、国民に説明したのも事実である。その点を無視して「私が決めたわけではない」と責任を回避しようとする姿勢には違和感を覚える。
政治家は政策を実行する責任を負っている。たとえば、ある総理大臣が前政権で決まった増税を実施したとする。その際に「決めたのは私ではない」と言って責任を逃れることが許されるだろうか。国民からすれば、実際に影響を受けるのは「いつ決まったか」ではなく、「いつ実施されたか」なのだ。
また、スーパーバッグの経営悪化の件についても無関係とは言えない。レジ袋有料化は、環境問題を考える上で重要な施策の一つかもしれないが、経済への影響も考慮しなければならない。特に、レジ袋を製造する企業にとっては死活問題だったはずだ。そうした現場の声に対して、どれだけの配慮があったのか疑問が残る。
さらに、小泉氏の発言には、「批判されることへの不満」が透けて見える。「SNSが陰湿だ」と語っているが、それは政策の影響を受けた国民の声を無視することにはならない。政治家である以上、批判に対して真正面から向き合い、自らの考えをしっかり説明するべきではないか。「SNSを見ない」と言ってしまうのは、まるで国民の声をシャットアウトしているかのようにも思える。
また、小泉氏の過去の発言を振り返ると、こうした「責任回避」とも取れる言動は今回が初めてではない。福島の除去土壌問題についても、テレビ番組で「自分は決めた立場ではない」と発言したことがある。確かに、政策の決定過程には多くの人が関与しているが、最終的に実行する立場の人間には責任が伴うはずだ。
レジ袋有料化については、「環境に良い」という一面もあるが、一方で「実際にどれほどの効果があったのか」は疑問視されている。消費者の視点から見ても、有料化したことでレジ袋の消費が減ったかというと、むしろゴミ袋として別に買う人が増えたという意見もある。政策の効果が不透明なまま、経済的な負担だけが生じる形になっている以上、疑問を持つ国民が多いのも当然だろう。
また、政策を進める際には、国民への説明が不可欠だ。レジ袋有料化の目的やメリットをもっと丁寧に説明していれば、これほどの反発はなかったかもしれない。しかし、当時の小泉氏の発言は、「プラスチックは石油だから」「気候変動のことを考えると、レジ袋有料化は意義がある」といった、抽象的で説得力に欠けるものが多かった。具体的なデータや根拠を示すことなく、感情論で進めてしまったことが、今になって批判を招いている原因ではないか。
仮に、小泉氏が「レジ袋有料化は前大臣の決定だが、自分がそれを実行し、責任を持っていた」と言っていれば、ここまで批判されることはなかったかもしれない。しかし、「私は決めていない」「批判が多いのはSNSが陰湿だから」と言ってしまうのは、国民の不満に正面から向き合おうとしない態度に見えてしまう。
政治家に求められるのは、政策の良し悪しだけではなく、その影響を受ける国民への誠実な対応である。小泉氏の発言は、国民の疑問や批判に向き合う姿勢を欠いており、政治家としての責任感が問われるものだった。今後の発言や行動に注目していきたい。
執筆:編集部A