米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁は6日、大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手(30)の銀行口座から約1659万ドル(約25億円)を盗み賭博の胴元側に不正送金したとする銀行詐欺罪などに問われた元通訳水原一平被告(40)に対し、求刑通り禁錮4年9月を言い渡した。大谷選手への1697万ドル(約26億円)の賠償なども命じた。
Xでは、日米の詐欺罪の差に疑問を持つ声が上がった。「頂き女子りりちゃん」と称し、3人の男性から1億5000万円をだまし取った無職渡辺真衣被告(26)は、二審で懲役8年6月、罰金800万円の判決が下された。紀藤正樹弁護士はXで水原被告の判決記事を引用し、「日本だと、禁錮4年9か月は軽く感じますね。収監は米国か、日本か、気になります」とコメントした。
水原被告は25億円の詐欺で禁固4年9月、頂き女子りりちゃんは1億5000万円の詐欺で懲役8年6月。ネット上でも「一平刑軽すぎ」「すごい差」「りりちゃんに対して厳しすぎやろ~」などのコメントが集まった。
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【ツイッター速報さんの投稿】
引用元 https://www.chunichi.co.jp/article/1022184
水原一平被告の判決と「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告の判決を比較すると、詐欺の被害額が大きく異なるにもかかわらず、刑の重さに大きな差があることに驚かされる。水原被告は約25億円を詐取しながらも禁錮4年9か月という比較的短い刑期に対し、渡辺被告は1億5000万円の詐欺で懲役8年6か月の判決を受けている。この違いはどこから生じるのだろうか。
まず、日本とアメリカの刑法の違いが影響している可能性が高い。日本では詐欺罪に対する刑罰が比較的厳しく、特に悪質な事案には長期の懲役刑が科される傾向がある。一方で、アメリカでは詐欺罪の量刑は比較的軽めに設定されることが多い。特に、被害額が大きくても、初犯であったり、弁護士が有能であれば、比較的短い刑期で済むことがある。水原被告のケースでも、全面的に罪を認め、大谷選手に謝罪し、被害額の返済に協力する姿勢を見せたことが、量刑の軽減につながった可能性がある。
次に、日本の詐欺事件における「被害者の数」と「詐欺の手口」も量刑に影響を与える要因として挙げられる。渡辺被告の場合、被害者が3人で、しかも恋愛感情を利用して金銭を騙し取るという、いわゆる「ロマンス詐欺」に該当する。このようなケースでは、被害者の精神的ダメージも大きく、社会的な反響も強いため、厳罰が求められることが多い。それに対して、水原被告は一人の被害者(大谷選手)から金を騙し取ったケースであり、大谷選手が訴追を求めるような強硬な姿勢を取らなかったことも影響した可能性がある。
また、日本では「詐欺罪」の法定刑が重いのに対し、アメリカでは経済犯罪に関しては「罰金刑」や「返済義務」を重視する傾向がある。水原被告の場合、約26億円の賠償を命じられたこともあり、刑務所での服役よりも経済的責任を果たすことが重視されたのかもしれない。これに対し、日本では刑事罰の中で「懲役刑」が主流であり、詐欺罪においても服役が一般的な処分となる。
さらに、アメリカでは「司法取引」が広く行われているため、被告が罪を認め、捜査に協力すれば量刑が軽減されることが多い。水原被告の場合も、全面的に罪を認めたことで、ある程度の減刑が得られたのではないかと考えられる。
しかし、こうした事情を考慮しても、25億円の詐欺で禁錮4年9か月というのは、日本人の感覚からすれば非常に軽いと感じるのは当然だろう。一方で、渡辺被告の8年6か月という判決が厳しすぎると感じる人もいる。結局のところ、司法制度の違いや、事件の社会的影響、被害者の数や態度など、様々な要因が絡み合い、量刑に差が出たのだろう。
日本とアメリカの刑事司法の違いは、こうした具体的な事件を通じて浮き彫りになることが多い。特に、日本では「詐欺罪」に対する厳罰化の傾向が続いており、悪質な詐欺事件に対しては長期の懲役刑が科される傾向が強まっている。これは、特殊詐欺が社会問題化していることも影響しているだろう。
この判決の比較は、単なる「金額の違い」だけではなく、日本とアメリカの司法制度の根本的な違いを理解する機会にもなる。どちらの判決が妥当なのか、一概に結論を出すのは難しいが、少なくとも、多くの人が「25億円を騙し取って4年9か月は軽いのでは?」と感じるのは無理もないだろう。社会的な信頼を裏切り、他人の財産を不正に得た罪の重さが、適切に裁かれることが重要だ。
執筆:編集部A
日刊スポーツによると 政治ジャ…