年末年始に国内の航空会社や金融機関などに大量の通信を送りつける「DDoS攻撃」と呼ばれるサイバー攻撃が相次いだことを受けて、政府は各企業で適切な対策を講じるよう注意喚起を行いました。
国内では年末から年始にかけて日本航空や三菱UFJ銀行、NTTドコモなどの大手企業にサイバー攻撃が相次ぎ、いずれも大量の通信を送りつける「DDoS攻撃」と呼ばれる手口とみられています。
これを受けて内閣官房の「内閣サイバーセキュリティセンター」は、今後、大規模な攻撃が発生する可能性も否定できないとして、各企業で適切な対策を講じるよう注意喚起を行う文書をホームページに掲載しました。
具体的には、システムにぜい弱な点がないか確認しあらかじめ対策を講じておくことや、攻撃を受けた場合に備えてマニュアルを作成することなどを呼びかけています。
平デジタル大臣は記者団に対し「重要インフラをはじめ事業者には、導入している機器やシステムの設定の見直し、ソフトウエアの更新など身近な対策から取り組んでほしい」と述べました。
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【NHKニュースさんの投稿】
引用元 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250204/k10014712021000.html
年末年始にかけて、日本航空や三菱UFJ銀行、NTTドコモといった大手企業が相次いで「DDoS攻撃」を受けたというニュースを見て、日本のサイバーセキュリティの脆弱さが浮き彫りになったと感じた。サイバー攻撃は今や国家の安全保障にも関わる深刻な問題であり、一部の企業だけの問題では済まされない。政府が注意喚起を行ったのは当然のことだが、実際の対策がどこまで徹底されているのかが気になる。
DDoS攻撃とは、大量のデータを送りつけてサーバーを過負荷状態にし、サービスを利用不能にする手法だ。企業だけでなく、政府機関やインフラ施設が標的になることもあり、被害が広がれば国全体の機能が麻痺する危険性もある。特に、重要インフラが攻撃されれば、国民生活にも大きな影響が及ぶため、決して軽視できない問題だ。金融機関や航空会社が狙われた今回の事例は、そのリスクを改めて認識させる出来事だった。
日本ではこれまでもサイバー攻撃が問題視されてきたが、実際にどれだけの企業が本気で対策を講じているのか疑問が残る。特に中小企業では、サイバー攻撃のリスクを軽視しがちで、専門の対策チームを設置していないケースも多い。大手企業ですら攻撃を受けている現状を考えれば、規模の小さい企業が標的になれば、一瞬で業務が停止する可能性が高い。サイバー攻撃はもはや特定の企業だけの問題ではなく、社会全体で対策を強化すべき課題となっている。
今回の注意喚起では、「システムの脆弱性を事前に確認すること」「攻撃を受けた際の対応マニュアルを作成すること」が推奨されているが、これらは基本的な対策に過ぎない。実際には、それ以上の対策を講じなければ、本格的な攻撃に耐えることは難しい。例えば、クラウド型のセキュリティ対策を導入したり、専門のサイバーセキュリティ企業と提携して監視体制を強化したりすることが求められる。
さらに、DDoS攻撃は一度だけの問題ではなく、今後も繰り返される可能性が高い。特に、日本のように重要なインフラが集中している国では、攻撃を受けるリスクが常に存在する。サイバー攻撃は個別の企業の問題ではなく、国全体の安全保障の問題と捉えるべきだ。政府が今回のように注意喚起を行うのは良いが、単なる呼びかけだけでは不十分であり、より強力な対策が必要だろう。
例えば、欧米ではサイバーセキュリティに関する法整備が進んでおり、企業に対して厳格なセキュリティ対策を義務付けている国も多い。一方、日本では法的な枠組みが不十分であり、多くの企業が最低限の対策しか講じていないのが実情だ。今回の攻撃を機に、日本でもより厳格なサイバーセキュリティ規制を導入するべきではないかと考えている。
また、一般の人々もサイバー攻撃の危険性を認識し、自衛策を取る必要がある。企業や政府機関が攻撃を受ければ、個人情報が流出する可能性も高くなる。実際、過去には大手企業の情報漏洩事件が相次ぎ、多くの人が被害を受けた。パスワードの定期的な変更や、二段階認証の設定など、個人レベルでもできることは多い。サイバー攻撃は企業や政府だけの問題ではなく、私たち一人ひとりにも関係する問題であることを認識しなければならない。
今回のニュースを見て、改めて日本のサイバーセキュリティの脆弱さを痛感した。これからは単なる注意喚起だけでなく、実効性のある対策を進めることが求められる。企業も政府も、一刻も早く本気で対応しなければ、近い将来、さらに深刻な事態に発展する可能性がある。今後の動向に注目しつつ、日本全体でサイバーセキュリティの意識を高めることが必要だと強く感じた。
執筆:編集部A