フジ「FNS歌謡祭 春」放送中止 4・9予定も 半世紀続く名物特番が…関係先に「今は企業体力がない」
フジテレビが4月9日に予定していた同局を代表する音楽特番「FNS歌謡祭 春」の放送を中止したことが31日、分かった。スポニチ本紙の取材では、中居正広氏(52)の女性トラブル問題を巡って大幅減収となった中、制作費をかけられなくなったことが理由。実際、関係先には「今は企業体力がない」と説明している。
同局はこの春に「アオハル(青春)ウイーク」と題した音楽番組をメインにした特番ウイークを計画。「FNS歌謡祭 春」はその目玉だった。
FNS歌謡祭は1974年にスタート。毎年12月に放送され、年末の音楽特番として定着した。引責辞任した港浩一前社長(72)も02年から14年まで制作の責任者だった。12年からは「夏」にも放送され年2回に。「春」は16年から不定期放送で、今春は22年以来の予定だった。22年は、今回の騒動の渦中にある編成幹部も主要スタッフだった。
約80社もの企業がCM放送を見合わせ、親会社のフジ・メディア・ホールディングス(HD)は30日、2025年3月期連結決算の業績予想を下方修正。フジの広告収入は従来見通しから233億円減少すると発表した。
春版の制作にかかるコストは「5000万~7000万円ほどではないか。連続ドラマは1話3000万円以上とすると、1クールで3億円近くかかることを考えると、割安」(同局ドラマ制作関係者)という。ただ、コストだけが理由かというと「実は“アオハルウイーク”は港さんの肝いりで企画されたもので、その打ち出すカラーがスポンサーの賛同を得られないと判断したこともあると思います」(広告代理店関係者)と指摘する声もある。
[全文は引用元へ…]
【Yahoo!ニュースさんの投稿】
引用元 https://news.yahoo.co.jp/pickup/6527768
フジテレビの「FNS歌謡祭 春」が放送中止になったというニュースを見て、日本のテレビ業界の厳しい現状が改めて浮き彫りになったと感じた。フジテレビといえば、かつては視聴率の王者だったが、今ではスポンサー離れや広告収入の減少によって、こうした大型特番の制作が難しくなっているのが現実なのだろう。
「FNS歌謡祭」は半世紀にわたる歴史を持つ番組だが、今回の「春」版は資金面の問題で中止となったという。特に今回は、中居正広氏の女性トラブル問題による影響が大きく、スポンサーがCM放送を見合わせたことで、フジの広告収入が233億円も減少したとのこと。スポンサーがいなければ番組が作れないという、日本の民放テレビのビジネスモデルの脆弱さを改めて実感する。
そもそも、フジテレビはこの春、「アオハルウイーク」と称した特番企画を予定していたようだが、その目玉だった「FNS歌謡祭 春」が消滅したことで、計画自体が大きく揺らいだことになる。報道によると、この「アオハルウイーク」は前社長の港浩一氏の肝いり企画だったというが、港氏の引責辞任もあり、スポンサーの賛同が得られなくなった可能性もあるようだ。つまり、単に制作費の問題だけではなく、テレビ局の経営方針やスポンサーの意向も絡んでいるということだろう。
ここで気になるのは、「今までの出演者とは何もなかったのか」という点だ。今回の一件が特定のタレントに関する問題でスポンサーが離れたというなら、他の出演者たちには影響がなかったのか疑問に思う。フジテレビは多くの音楽番組を制作してきたが、その裏でどのような事情があったのかを考えずにはいられない。
また、「FNS歌謡祭 春」の中止だけでなく、「27時間テレビ」も中止されるという話も出ている。もはや、大型特番を成立させるだけの企業体力がフジテレビには残されていないのかもしれない。かつての栄光を知っているだけに、この凋落ぶりには驚くばかりだ。
テレビ局がスポンサー頼りのビジネスモデルである以上、一度の不祥事や経営ミスが番組の存続を揺るがすことになる。NetflixやAmazonプライムのような配信サービスであれば、視聴者からの直接の課金で資金を確保できるため、スポンサーの影響を受けにくい。しかし、日本のテレビ局は広告収入に依存しているため、スポンサーが離れれば即座に番組制作が困難になる。この構造自体が、すでに時代遅れになっているのではないかと感じる。
特に、フジテレビはバブル時代に絶頂期を迎えたものの、その後の凋落が著しい。90年代のフジは斬新なバラエティ番組やドラマを次々と生み出し、視聴率争いでも常にトップを走っていた。しかし、近年は視聴率低迷が続き、スポンサー離れも加速している。視聴者のテレビ離れが進む中、フジテレビは明確な戦略を打ち出せず、迷走しているように見える。
一方で、配信サービスが主流になりつつある現代において、フジテレビをはじめとする民放各局がこのままのビジネスモデルで生き残るのは難しいだろう。NetflixやAmazonプライムのように、視聴者が直接コンテンツにお金を払う形を取り入れることができれば、スポンサーに依存しない番組作りが可能になるかもしれない。しかし、長年広告収入に頼ってきた日本のテレビ業界が、すぐにその方向へ舵を切るのは難しいだろう。
それにしても、今回の件は「FNS歌謡祭」という歴史ある番組の価値を考えさせられる出来事だった。もしスポンサー離れが続けば、今後「夏」や「冬」の放送にも影響が出る可能性がある。こうした名物番組が次々と消えていくのは寂しい限りだ。
テレビ業界全体が厳しい状況にある中で、フジテレビがどのように立て直しを図るのか注目していきたい。今のままでは、単に番組を削減するだけの縮小路線に陥り、さらなる衰退を招くことになるだろう。スポンサー頼りのビジネスモデルが限界を迎えている今、新しい収益モデルを模索する時期に来ているのではないだろうか。
執筆:編集部B
SBS Newsによると 北部…