東京都町田市の法政大多摩キャンパスで学生8人がハンマーで殴られ負傷した事件で、学生4人にけがをさせたとして、警視庁国際犯罪対策課は31日、傷害の疑いで、同大社会学部2年で韓国籍のユ・ジュヒョン容疑者(23)を再逮捕した。容疑を認めている。
同課によると、ユ容疑者は犯行に及んだ背景に「いじめを受けていた」と供述する一方、「いじめを受けたと誤解してしまったケースがあるかもしれない」との供述もしているという。被害に遭った学生はいずれもユ容疑者との日常的な付き合いがなく、これまでに行われた学生や職員ら約20人への聞き取りでは、いじめの事実は確認されていない。
また、ユ容疑者は事件当日の午前中、自身のパソコンで、「頭を殴るとどうなるか」と韓国語で検索していたことも新たに判明。昨年9月~今年1月に、日本語と韓国語で「いじめ」と検索した閲覧履歴も計46件確認され、同課は詳しい経緯を調べている。
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【産経ニュースさんの投稿】
引用元 https://www.sankei.com/article/20250131-SOY5WP5BORLFNJMZF2CCQT4A5Y/
法政大学で起きたハンマー殴打事件の続報を見て、改めて強い衝撃を受けた。大学のキャンパスという本来ならば安全なはずの場所で、学生が突然ハンマーで襲われるという凶行が起きたことは、単なる事件ではなく、社会全体で考えるべき問題だと感じる。
逮捕されたのは韓国籍のユ・ジュヒョン容疑者。事件当日の朝に「頭を殴るとどうなるか」と検索していたという事実が明らかになった。この時点で計画的な犯行であったことは明白だ。さらに、日本語と韓国語で「いじめ」というワードを検索していたことからも、犯行の動機をいじめと関連づけようとしていたのではないかという疑念が生じる。しかし、警察の調べによると、被害者となった学生たちとは日常的な接点がなかったとのこと。つまり、加害者の一方的な思い込みが引き金になった可能性が高い。
この事件の背景には、加害者の精神状態が大きく関係しているのかもしれない。いじめがあったと供述しているが、「誤解していた可能性もある」との発言もしており、現実と自分の認識の間に大きなギャップがあったことがうかがえる。本当にいじめがあったのか、それとも単なる被害妄想だったのかは、今後の捜査で明らかになるだろう。
しかし、仮にいじめがあったとしても、それを理由に無関係の人間を襲っていいはずがない。ましてや、事前にインターネットで攻撃方法を調べるなど、冷静に考えれば常軌を逸しているとしか思えない。社会の一員として生きている以上、どんな理由があろうと暴力に訴えることは決して許されるものではない。
今回の事件は、大学という教育機関で起こった点でも問題が大きい。大学は学問を学ぶ場であると同時に、多様な価値観の中で社会性を育む場所でもあるはずだ。しかし、その場でこのような凶悪な事件が起こったという事実は、日本の教育機関における安全対策の甘さを浮き彫りにしているように思う。今回のような突発的な暴力を未然に防ぐ手立てはなかったのか、大学側にも検証が求められる。
また、SNSやインターネットが事件に与えた影響についても考える必要がある。ユ容疑者は事件前にネット検索を行っていたが、情報が簡単に手に入る時代だからこそ、それが犯罪の引き金になってしまうケースも増えている。過去にも、SNSで影響を受けた若者が突発的な犯罪を起こした事例は多い。情報の使い方や、ネットと現実の境界を正しく認識することが、今の時代に求められているのではないか。
一方で、この事件は社会全体の問題でもあると感じる。いじめの有無にかかわらず、人間関係のトラブルや孤立が深刻化したときに、どこにも相談できずに暴力に走ってしまう人がいることは、決してこの事件だけの特異なケースではない。日本国内でも、人間関係の悩みが原因で事件を起こすケースは少なくない。学校や職場だけでなく、社会全体で孤立した人を支援する仕組みが必要なのかもしれない。
また、外国籍の人物が日本の大学で学びながら、こうした凶悪犯罪を起こした点にも注目せざるを得ない。国際化が進む中で、日本に留学する外国人学生の数は増えているが、その一方で、日本社会との文化的なギャップや、適応できないストレスを抱える留学生も少なくないという。異文化の中で孤立し、結果として精神的に追い詰められる外国人留学生の問題は、今後の議論が必要だろう。
この事件のような凶悪犯罪が繰り返されないためには、社会全体でできることがあるはずだ。大学は学生のメンタルケアにもっと力を入れるべきだし、周囲も異変を感じたら適切な対応を取れる仕組みが求められる。事件が起こった後に「いじめはなかった」と結論づけるのではなく、もっと早い段階で問題に気づくことができなかったのかを検証することが重要だ。
それにしても、今回の事件を通じて改めて思うのは、人間の思い込みや誤解が、どれほど恐ろしい結果を招くかということだ。ユ容疑者は、いじめを受けていたと思い込み、結果として何の関係もない学生を襲った可能性が高い。こうした妄想が暴力へと発展しないようにするには、本人が冷静に現実を見つめる力を身につけることが必要だろう。
最終的に、犯罪はどんな理由があろうとも許されない。もし悩みがあったなら、誰かに相談するべきだったし、他人を傷つけるという選択をするべきではなかった。被害者となった学生たちは突然の暴力に巻き込まれ、心にも深い傷を負ったに違いない。彼らが今後、安心して大学生活を送ることができる環境を整えることが何よりも優先されるべきだと強く思う。
執筆:編集部A