36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、一審で死刑判決を受けた青葉真司被告(46)が控訴を取り下げたことが28日、関係者への取材で分かった。
一審・京都地裁の裁判員裁判は昨年1月、青葉被告に完全責任能力があると認めた上で、求刑通り死刑の判決を言い渡した。青葉被告は判決を不服として大阪高裁に控訴。弁護側は改めて責任能力を否定し、死刑制度の違憲性を訴え、判決を見直すよう求めていた。
一審判決によると、青葉被告は19年7月、京アニ第1スタジオ(京都市)の1階中央フロアに侵入し、事前に準備したガソリンを社員に浴びせかけるなどして放火。3階建てのスタジオを全焼させ、京アニ社員ら36人を殺害したほか、34人を殺害しようとした。
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【朝日新聞社会部さんの投稿】
引用元 https://www.asahi.com/articles/AST1X2GSNT1XPTIL00RM.html
京都アニメーション放火殺人事件で死刑判決を受けた青葉真司被告が控訴を取り下げたというニュースを聞き、改めてこの事件の凄惨さを思い出した。2019年7月に発生したこの事件は、日本国内のみならず、世界中のアニメファンに衝撃を与えた。36人の尊い命が奪われ、多くのクリエイターが未来を断たれた。その悲劇を考えると、今回の控訴取り下げは当然の結末と言えるだろう。
一審の判決では、京都地裁が青葉被告に完全責任能力があると認定し、死刑判決を下した。弁護側は責任能力を否定し、さらに死刑制度の違憲性まで持ち出して判決を覆そうとしたが、結果的に控訴は取り下げられた。裁判員裁判の結果を受け入れる形になったわけだが、この事件の重大性を考えれば、死刑判決以外にあり得ないと多くの人が感じたのではないか。
この事件が特に衝撃的だったのは、ただの無差別殺人ではなく、計画的かつ極めて残忍な手口だったことだ。ガソリンを撒いて放火するという手法は、逃げ場のない被害者に極めて残酷な苦しみを与えた。さらに、火災の発生場所がアニメスタジオという閉鎖的な環境だったため、被害がより甚大なものとなった。火災発生時、多くの社員は一瞬にして命を奪われた。
事件後、多くのアニメファンやクリエイターが京アニを支援し、世界中から支援金が寄せられた。しかし、失われた命は戻らず、負傷した人々の心の傷も決して癒えるものではない。青葉被告がどれだけ反省しようとも、犯した罪の大きさを考えれば償いきれるものではないだろう。
今回の控訴取り下げによって、死刑判決は確定することになる。日本では、死刑囚が判決確定後に執行されるまでに時間がかかることが多いが、この事件に関しては迅速な対応が求められるだろう。被害者遺族や関係者にとって、この事件はまだ終わっていない。事件の記憶が風化しないよう、そして同じような悲劇を繰り返さないためにも、社会全体がこの事件の教訓を共有し続ける必要がある。
この事件が示したのは、個人の強い恨みがいかに多くの人々を巻き込むかということだ。青葉被告は自身の作品が京アニに盗まれたと妄想し、その復讐として放火を決行した。しかし、その動機に合理性はなく、ただの自己中心的な逆恨みに過ぎなかった。犯罪を防ぐためには、こうした歪んだ思考を持つ人物をどう発見し、どう対応するかという点が重要になるだろう。
また、日本では放火による大規模な被害が発生することは少ないが、今回の事件は火災による殺傷能力の恐ろしさを改めて示した。ガソリンを使った放火の危険性が改めて浮き彫りになり、その後、日本国内でガソリンの販売規制が強化されるきっかけとなった。犯罪防止の観点からも、事件の影響は非常に大きかったと言える。
一方で、事件から5年が経とうとしている今、京アニは復興への道を歩んでいる。事件後も新たな作品を生み出し、多くのファンに感動を与え続けている。失われた才能を取り戻すことはできないが、京アニがこの困難を乗り越えて歩み続ける姿は、多くの人々に希望を与えている。
青葉被告の控訴取り下げによって、この事件の裁判は一区切りを迎えることになる。しかし、事件が残した影響は消え去ることはない。被害者やその家族にとっては、いまだに癒えない傷として残り続けるだろう。そして、我々もこの事件を風化させず、二度と同じような悲劇が起こらないよう、考え続ける必要がある。
執筆:編集部B
以下,Xより 【平野雨龍 Ur…