【ぞの先生さんの投稿】
引用元 https://x.com/zonosenseidayo/status/1883330747282698422
日本の社会保険料負担の推移を見て、現役世代と高齢世代の格差がますます広がっていることを実感した。特に、現在のZ世代が社会に出るタイミングで、社会保障費が過去最高を更新し続けている状況は深刻だ。高齢者は「自分たちも支えてきた」と言うが、当時の負担と今の負担では、もはや比較にならないほどの違いがある。
グラフを見ると、現在75歳の世代が社会に参加した時期と、Z世代が社会に参加する時期とでは、社会保障給付費の規模がまるで違う。75歳世代が働き始めた頃、日本の社会保障負担は今とは比べ物にならないほど低かった。年金も医療費も、それほど大きな負担にはなっておらず、経済成長とともに社会を支える側としての余裕があった。しかし、Z世代が働き始める頃には、社会保障費が100兆円を超え、その財源を支えるために現役世代の負担は急増している。
もちろん、高齢者が若い頃に社会を支えていたことは事実だ。しかし、当時の社会保障制度は今ほど手厚いものではなく、また経済成長による賃金の上昇が負担増を吸収できる仕組みだった。一方、現在の現役世代は、経済成長が停滞し、賃金は横ばいのまま、社会保障費の負担だけが増え続ける状況に置かれている。
また、75歳世代とZ世代の社会構造の違いも大きい。昔は大家族での同居が一般的であり、親の介護も家族内で担うことが当たり前だった。そのため、介護費用の負担が今ほど大きくはなかった。しかし、今の時代は核家族化が進み、共働きが当たり前になり、介護も保育も外部サービスに依存せざるを得ない。つまり、単純に比較することはできないのだ。
さらに、75歳世代は社会に出るのが早かった。団塊世代は大卒よりも中卒・高卒が多数派で、早くから働き始め、給与を得て生活基盤を築くことができた。これは、ある意味で経済的にはメリットがあったといえる。一方で、Z世代は大学進学率が高まり、社会に出るのが遅くなった。学生時代に奨学金を借り、社会に出た途端にその返済が始まるという厳しい状況に置かれている。
現役世代の税負担も見逃せない。昔は消費税がなく、所得税や社会保険料も比較的低かった。しかし、今は消費税が10%に引き上げられ、社会保険料の負担も大きく、手取りの割合は年々減少している。給料が上がらない中で、税と社会保険料だけが増え続けているのだから、現役世代が不満を抱くのも当然だ。
さらに、Z世代は将来の年金受給額が大きく減る可能性がある。今の高齢者は比較的安定した年金を受け取っているが、Z世代が年金を受給する頃には、制度自体が維持できるのか不透明な状況だ。負担だけが増え、将来の見通しが立たないというのは、現役世代にとって大きな不安材料だろう。
Z世代の生活環境も厳しい。住宅価格の高騰、物価上昇、低賃金と、貯蓄をする余裕がない状況が続いている。75歳世代の若い頃は、高度経済成長の恩恵を受け、住宅も安く、給与も上昇し続ける時代だった。しかし、今のZ世代は、賃金がほとんど上がらず、住宅を購入するのも難しくなっている。貯蓄ができるかどうかすら怪しい状況で、将来に希望を持てという方が無理がある。
社会保障制度の見直しは急務だ。現役世代の負担が限界に達している以上、抜本的な改革が必要だろう。しかし、政府の対応を見ると、高齢者優遇の政策が続き、若い世代の負担はさらに重くなりそうな気配がある。このままでは、若い世代がますます結婚や子育てを諦め、少子化が加速し、結果として社会保障制度が崩壊する未来が見えてしまう。
また、現役世代は核家族化の影響で、介護や育児の負担も重くなっている。昔のように、家族が支え合う仕組みがあれば、負担は軽減されたかもしれない。しかし、現代の社会構造ではそれが難しくなっている以上、政府が新たな支援策を講じるべきだ。
結局、現役世代がこれほどの負担を抱えながら、将来に対する希望を持てない状況は、社会全体にとって危険な兆候だ。Z世代が安心して働き、家庭を持ち、子どもを育てられる環境を整えることが、今後の日本にとって最も重要な課題なのではないか。
執筆:編集部B
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