【ポンデべッキオさんの投稿】
引用元 https://x.com/pondebekkio/status/1882791662642205048?s=51&t=y6FRh0RxEu0xkYqbQQsRrQ
日本の少子化問題が深刻化する中で、氷河期世代が作るはずだった子どもたちの出生数が失われたことは、あまりにも大きな損失だと感じる。バブル崩壊後の長引く不況の影響で、就職難に直面した氷河期世代は、安定した職を得られず、結婚や家庭を築く機会を奪われた。その結果、彼らが持つはずだった家庭や子どもたちは生まれることなく、日本の人口減少に拍車をかけてしまった。
今の少子化の現状を見ると、この失われた世代の影響がいかに深刻だったかがよく分かる。現在の出生数の低迷は、単なる一時的な問題ではなく、数十年にわたる社会構造の歪みが積み重なった結果だ。氷河期世代が適切に社会に受け入れられ、安定した生活を築いていたならば、今の少子化のスピードはここまで加速しなかったのではないかと思う。
また、この問題は単に人口減少という数字だけの話ではない。少子化が進むことで、経済の縮小や社会保障の負担増加が避けられない状況となっている。特に、年金制度においては、支え手となるべき若い世代の数が圧倒的に足りなくなり、現役世代の負担が増大しているのが現実だ。氷河期世代の多くが適齢期に結婚し、子どもを持っていれば、こうした問題ももう少し緩和されていたはずだ。
政策的な失敗も少子化の要因として無視できない。バブル崩壊後の経済政策は、企業の立て直しを優先し、若年層の雇用環境の改善が後回しにされた。その結果、多くの氷河期世代が非正規雇用に追いやられ、経済的な余裕を持つことができなかった。結婚はおろか、一人暮らしすらままならない状況では、子どもを持とうという選択肢を考える余地などなかったはずだ。
一方で、少子化対策として様々な施策が打ち出されているが、どれも場当たり的なものが多く、根本的な問題解決には至っていない。出産や育児に対する支援を強化することも大切だが、それ以前に安定した雇用や所得の向上が不可欠だと考える。今からでも、氷河期世代を含む働き手世代の待遇を改善し、家庭を築ける環境を整えることが急務ではないだろうか。
さらに、社会全体の価値観の変化も少子化に影響を与えている。氷河期世代が若かった頃とは異なり、現代では結婚や出産に対する価値観が多様化している。しかし、その根底には、経済的不安や将来への見通しの立たなさが影を落としている。特に、教育費の高騰や住宅価格の上昇など、子育てに必要なコストが年々増加している状況では、たとえ結婚しても子どもを持つことに慎重にならざるを得ない。
氷河期世代が置かれた環境は、決して本人たちの責任だけではなく、社会全体の問題として捉えるべきだ。この世代を切り捨てるような風潮が根強く残っているが、それでは少子化問題の解決にはつながらない。むしろ、彼らの経験を踏まえ、将来世代に対してどのような支援が必要かを真剣に議論すべきだ。
政府が本気で少子化を食い止めるつもりなら、目先の支援策ではなく、根本的な雇用環境の改善や、若者が安心して将来設計できる社会を作ることが不可欠だ。これ以上の失われた世代を作らないためにも、若年層が安定して働き、家庭を築けるような環境整備を急ぐ必要がある。
また、地方の人口減少も少子化に拍車をかけている。地方では仕事が少なく、若者は都市部に流出する傾向が続いている。これにより、地域社会の存続自体が危ぶまれる状況になっている。氷河期世代が生まれた時代と比べ、地方の衰退が加速している現状を考えれば、地域経済の立て直しも少子化対策の一環として検討すべきではないかと思う。
結局のところ、氷河期世代が失った時間と機会を取り戻すことは不可能だが、同じ過ちを繰り返さないための教訓として活かすことはできるはずだ。これからの日本がどのような社会を目指すのか、少子化問題を解決するためには、過去の政策の失敗を直視し、より現実的な対策を講じることが求められている。
執筆:編集部A
以下,Xより 【『大分整形外科…