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「詐欺の被害金を回収します」とうたいながら何もしない弁護士犯罪が急増している。警視庁は6月13日までに、弁護士で元衆議院議員の今野智博容疑者を逮捕。着手金名目で約900人から約5億円を集めていたという。
5月29日には大阪地検特捜部が、恋愛感情を抱かせて騙し取るロマンス詐欺の被害救済をうたっていた弁護士の川口正輝容疑者を逮捕した。こちらは約1800人から約9億円を集めていた。
一見すると「モラルなき弁護士」の犯罪だ。実際、2人の逮捕容疑も「弁護士資格がない共犯者らに法律事務をさせた」というもの。 だが実際は、背後に黒幕のいる集団詐欺事件なのである。警視庁捜査関係者は「カネとスタッフを用意して弁護士から名義を借り、ネットで大量に広告を打ってカネを集める。OやTといった反社会的集団の存在が指摘されている」という。 昨今、ネットには詐欺被害救済の広告があふれている。広告に加え最低でも十数人のスタッフを用意するというから立ち上げには相当な資金が必要で、犯罪形態は特殊詐欺の半グレ集団に似る。ところが首謀者には行き着けず、とりあえず弁護士を逮捕しているのが現状。懲役2年以下の弁護士法違反事件ではなく、全体像を見極めたうえ懲役10年以下の詐欺罪での立件が求められている。 「週刊現代」2024年6月29日・7月6日合併号より ・・・・・ つづく記事『「元自民党議員」の弁護士が逮捕…! “詐欺まがいのグループ”と「5億円」を荒稼ぎしていた男の「ヤバすぎる素顔」と地元の「意外な評判」』では、逮捕された元自民党代議士で弁護士の“知られざる一面”について、詳報しています。
週刊現代(講談社)
引用元 https://news.yahoo.co.jp/articles/ea056c537e2bcba22e7af64b95ed987090aad1d7