帝国データバンクによりますと、去年1年間のコメ農家の倒産・廃業件数は42件でした。前の年から2割増加し、年間の最多件数を更新しました。
農協などの集荷業者と卸売業者の間で取引される2024年産のコメの相対(あいたい)取引価格は、玄米60キロあたり2万3000円を超え、前の年と比べて50%以上上昇しています。
しかし、手元に利益が残りにくい経営環境が続き、トラクターなどの機材調達費が捻出できないことや、深刻な後継者不足がコメ農家の廃業を後押ししています。
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【テレ朝newsさんの投稿】
引用元 https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000397164.html
コメ農家の倒産・廃業件数が過去最多となったというニュースを知り、非常に深刻な問題であると感じました。日本の食文化の根幹を支えてきた米農家が厳しい経営環境に直面している現実は、私たちの食卓や日本の農業全体に大きな影響を与えるでしょう。
2023年のコメ農家の倒産・廃業件数が前年比で2割増の42件に達し、過去最多を記録したという事実は、農業経営の厳しさを如実に示しています。特に、2024年産のコメの相対取引価格が玄米60キロあたり2万3000円を超え、前年より50%以上も上昇しているにもかかわらず、農家の利益が増えていないという現状は非常に深刻です。価格の高騰が必ずしも生産者の利益につながらないという矛盾が、農業の構造的な問題を浮き彫りにしています。
このような状況の背景には、農協などの集荷業者や卸売業者との取引の仕組みが影響していると考えます。生産者がどれだけ努力しても、その成果が適正に評価されず、中間業者に吸収されてしまう仕組みは、農家のやる気を削いでしまいます。農業政策の見直しや、中間コストの削減、そして生産者がより直接的に消費者とつながる流通の仕組みを整えることが必要ではないでしょうか。
さらに、機材の調達費の高さも農家の経営を圧迫しています。トラクターや田植え機などの農業機械は高額であり、利益が薄い中でこれらの設備投資を継続するのは非常に難しい状況です。こうした課題に対して、国や地方自治体が補助金や低金利の融資制度を整備し、農家の負担を軽減する取り組みが求められます。農業は日本の食料安全保障の根幹を担っている産業ですから、安定した経営環境の整備は急務です。
また、深刻な後継者不足も大きな問題です。農業の高齢化が進み、若者が農業に魅力を感じられず、後継者がいないまま廃業に追い込まれるケースが増えています。農業は重労働で収入も不安定というイメージが強く、若者が参入しづらい業種になっているのが現状です。これを解決するには、農業の魅力や将来性を伝える教育や、IT技術を活用したスマート農業の導入が効果的だと考えます。効率化や収益向上の手法を広め、若者が挑戦しやすい環境を整えることが必要です。
さらに、輸入米や外国産食品の影響も見逃せません。食の多様化が進み、安価な外国産食品が多く流通することで、国内産のコメの需要が減少しています。これは農家にとって非常に厳しい現実です。日本の食料自給率の低下も問題視されていますが、国産農産物の価値をもっと広め、消費者が安心・安全な国産米を選びやすくする仕組みづくりが求められます。
また、昨今の物価高やエネルギーコストの上昇も農業経営に追い打ちをかけています。肥料や燃料の価格が高騰する中で、生産コストがかさみ、利益が圧迫されています。これらのコスト上昇に対しても、何らかの支援策や税制優遇措置が必要だと感じます。
農業の重要性は、単なる食料生産にとどまらず、地域の活性化や環境保全にもつながっています。農家が減少することで、農村地域の過疎化や荒廃が進むことも懸念されます。農業は地域社会の基盤でもあるため、持続可能な農業の発展を目指し、地域全体で支える体制を構築することが大切です。
また、消費者側にも責任があると感じます。安さや便利さばかりを追求するのではなく、国産農産物の価値を理解し、積極的に購入する意識が必要です。消費者が国産米の価値に気づき、購入することで、農家の支援につながるはずです。
国や自治体も、農業を成長産業として位置付け、政策や支援の強化を図るべきです。補助金や助成金の拡充だけでなく、農家が経営力を高めるための教育や支援制度も重要です。農業の未来を支えるためには、短期的な支援だけでなく、長期的な視点での政策が求められます。
コメ農家の倒産・廃業が増加している現状は、日本の農業政策の課題を明確に示しています。このまま放置すれば、日本の食料自給率はさらに低下し、食の安全保障が危機に陥る可能性があります。政府、自治体、企業、消費者が一体となって、日本の農業を支え、持続可能な成長を目指すべきです。
私たち一人ひとりが日本の農業にもっと関心を持ち、日常の買い物や食生活の中で国産農産物を選ぶことが、農家を守り、地域社会を支える第一歩になると強く思います。
執筆:編集部A
以下X(旧Twitter)より…