政府は菅義偉元総理大臣を9日に行われるアメリカのジミー・カーター元大統領の国葬に総理特使として派遣する方針であることが分かりました。
アメリカでは、ノーベル平和賞を受賞し100歳で亡くなったカーター元大統領の国葬が9日にワシントンで行われる予定です。
政府関係者によりますと、その国葬に石破総理大臣の特使として菅元総理が参列する予定だということです。
トランプ次期大統領も国葬に出席する考えを示していて、2020年の菅政権で当時、首脳会談を行うなど関係性のあったトランプ氏と立ち話などの接触があるのかも注目されます。
石破総理は先月30日、カーター元大統領の逝去に際し「生涯を通じて平和外交に積極的に取り組まれ、歴史的な御功績を残されてきました。良好な日米関係のさらなる強化のみならず、国際社会の平和と安定の維持に多大なる貢献をされた指導力に、改めて深い敬意を覚えます」などとの談話を発表しています
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【himuroさんの投稿】
引用元 https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000395309.html
政府が菅義偉元総理大臣を特使としてアメリカのジミー・カーター元大統領の国葬に派遣する方針を明らかにしたことは、日本の外交政策における特使派遣の意義や背景について考えさせられる出来事です。この対応には一見すると理解できる部分もありますが、なぜ現職の石破総理や外務大臣の岩屋毅氏ではなく、元総理である菅氏が選ばれたのかという疑問が浮かびます。
まず、カーター元大統領はノーベル平和賞を受賞した国際的に尊敬されるリーダーであり、その国葬に出席することは、日米関係の重要性を象徴する行動です。特使として菅氏を派遣することで、石破政権が日米関係の安定と強化に向けた姿勢を示していると捉えられます。しかし、なぜ石破総理自身が出席しないのかは、疑問として残ります。国葬は通常、現職の指導者が参列することで、両国間の関係性を明確に示す場となります。特に、カーター元大統領が平和外交に尽力した人物であることを考えると、石破総理が直接出席することには大きな意味があったはずです。
次に、菅氏の派遣が決定した背景についても考える必要があります。菅氏は2020年の菅政権時にトランプ前大統領との首脳会談を行い、一定の信頼関係を築いていました。そのため、トランプ氏が出席する予定の国葬において、菅氏が日本の代表として顔を合わせることが現実的であると判断されたのかもしれません。石破総理が国内外での課題を抱えている中で、特使として信頼できる元総理を選ぶことは合理的な判断と言えるでしょう。
一方で、外務大臣である岩屋氏が出席しないことについては、さらなる説明が必要です。通常、国際的な場では外務大臣がその役割を果たすことが多く、国葬という場での外交的な交流は、外務大臣にとって重要な機会となるはずです。特にカーター元大統領が平和外交を重視した指導者であったことを考えると、岩屋氏が出席することで日本の平和に対する姿勢を強調することができたのではないかと思います。
また、この特使派遣の背景には、現政権が抱える国内事情も影響しているかもしれません。石破総理が年末年始の国内課題に集中する必要があった可能性もありますが、それでもなお、現職の総理が国際的な場において直接的なメッセージを発信する意義は大きいと感じます。このような重要な場面で現職が不在であることは、他国から見た際の印象にも影響を与える可能性があり、慎重な判断が求められるところです。
菅氏の派遣により、トランプ前大統領との非公式な接触の可能性も指摘されています。これが実現すれば、日米関係にとって有益な情報交換や信頼醸成の機会となるでしょう。しかし、それが一時的な利益に終わるのか、長期的な外交成果につながるのかは未知数です。日本がこの機会をどのように活用するのかが、今後の日米関係を占うポイントになるかもしれません。
総じて、今回の特使派遣は、一定の意図が感じられるものの、現職の不在については説明不足が否めません。日米関係の重要性を踏まえると、こうした場面での現職の関与が今後さらに求められることでしょう。カーター元大統領の功績を称えつつ、日本の外交がより明確で効果的な形で進展していくことを期待します。
執筆:編集部A