【東雲くによしさんの投稿】
引用元 https://x.com/kuniyoshi_shino/status/1872075390438769051?s=51&t=y6FRh0RxEu0xkYqbQQsRrQ
岩屋外務大臣が中国の王毅外相と交わした、小中学生を対象とした中国訪問促進の合意について、正直なところ疑問を抱かざるを得ません。この取り組みが日中間の相互理解を深めることを目的としているのであれば、一見して良い試みのように思えます。しかし、その背後には懸念や問題点も多く存在するのではないでしょうか。
まず、小中学生が中国に修学旅行で訪問することが、本当に彼らの成長や教育にとって有益なのかを慎重に考える必要があります。修学旅行は教育の一環であり、生徒たちにとって学びの場であるべきです。しかし、訪問先が中国という特定の国に偏ることで、教育の中立性が損なわれる可能性もあります。特に、中国の政治的なプロパガンダに触れる機会が増えることを懸念する声があるのは事実です。
また、この合意が日本側の主導ではなく、中国側の意向を重視しているのではないかという疑念もあります。過去の日中関係の経緯を振り返れば、中国側の要求に応じて日本が譲歩を繰り返してきた歴史があります。この合意が単なる文化交流の促進ではなく、何らかの政治的な意図を含んでいるのではないかという不安を抱くのは自然なことです。
さらに、保護者の立場から考えると、自分の子どもが修学旅行で中国を訪れることに対して不安を感じる人も多いのではないでしょうか。中国の現在の治安状況や政治情勢を考えると、子どもたちの安全が十分に確保されるのか疑問です。特に、小中学生という年齢層は、まだ判断力が未熟であるため、さまざまな影響を受けやすいことを考えると慎重になるべきです。
一方で、このような取り組みが日中関係の改善や相互理解の促進に役立つ可能性があるのも事実です。日本と中国は地理的にも経済的にも切り離せない関係にあり、相互理解を深めることは将来的にプラスになるでしょう。しかし、それを実現するためには、単に学生を中国に送るだけでは不十分です。教育的な目的や安全面、さらには日本側の自主性をしっかりと確保した上で進めるべきです。
さらに、修学旅行の行き先を決めるにあたり、他の選択肢も検討すべきです。たとえば、国内の歴史的な場所や、他のアジア諸国への訪問を通じて、幅広い視野を養うことも重要です。中国だけを特別視するような政策は、生徒たちに偏った価値観を植え付ける可能性があるため、注意が必要だと考えます。
また、この合意がどのように具体化されるのか、詳細が明らかにされていない点も気になります。修学旅行のプログラム内容や訪問先の選定、さらには費用の負担についても透明性が求められます。国民が納得できる形で進めなければ、反発を招く可能性もあります。
私たち国民は、こうした取り組みが真に子どもたちの成長や国益につながるのかを見極める必要があります。ただ日中関係を良好に保つためだけに子どもたちを利用するような形になってはいけません。教育の場としての修学旅行が、政治的な目的に利用されることは避けるべきです。
最後に、このような合意が進められる背景には、日本の外交姿勢の問題もあると感じます。相手国に配慮しすぎることで、自国の利益を犠牲にすることがないよう、政府にはより強い自主性と国益を守る覚悟を持ってほしいと思います。
執筆:編集部A