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今年の紅白の選考基準はかなり“妥当”ということのようだ。そこで……だ。「それだけに不自然さが目立つのが、HYBE所属グループの出場の多さ」という声が多数耳に入ってきたのである。 「毎年紅白は、何枠かを韓国のK-POPグループに提供しています。昨年は5組が出場。今年も4組が選ばれたのですが、これが何と、そのうち3組がHYBEという同じレーベル傘下の事務所に所属するグループなんです」(別の音楽ライター) しかも選考の妥当性も、首をかしげるところが多いという。
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日本のグループにはフェアな選考をおこないながら、なぜ紅白は韓国枠に対してだけ、こうも露骨なHYBE推しを敢行したのか……? 「K-POPファンなら誰もが知っていることですが、HYBEといえば、あの世界的大ヒットグループ、『BTS』が所属している事務所です。今は兵役に行っているメンバーもいて活動休止となっていますが、’25年には全員が兵役を終える。つまり、来年には活動を再開するかもしれないということ。 そんなBTSが万が一、紅白に出場したら、間違いなく大きな話題になるでしょう。今回のHYBE推しは、『ということで来年よろしくね』というNHK側からのラブコールかもしれません。個人的には、実現する可能性は低いと思っていますが……」
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【フィフィさんの投稿】
引用元 https://friday.kodansha.co.jp/article/403875
毎年大晦日の風物詩とも言える「紅白歌合戦」だが、ここ数年はK-POPグループの出場枠が目立って増えている。今年も韓国の4組が選ばれ、そのうち3組が同じレーベル「HYBE」傘下というニュースを聞いて、さすがに驚きを隠せなかった。これほどまでに露骨な“HYBE推し”が行われる背景には、NHK側の何らかの意図があるのだろう。
まず、今年デビューした『ILLIT(アイリット)』に関しては選出の妥当性を感じる。デビュー曲が日本でも大ヒットし、ストリーミング再生回数が1億回を突破するほどバズったのだから、それなりのインパクトがあることは間違いない。ここ最近の音楽業界では、バズることがそのまま人気の指標になっているため、彼女たちが選ばれるのは理解できる。
だが、『LE SSERAFIM』や『TOMORROW X TOGETHER(TXT)』が選ばれたことについては、疑問を抱かざるを得ない。LE SSERAFIMはデビュー3年目であり、確かに一定の人気はあるものの「目新しさ」という点では物足りない。今年、日本で際立った活動があったわけでもなく、これならば勢いのある日本のアイドルグループを選ぶほうが自然ではないかと思う。例えば、SNSを中心に大バズリした『FRUITS ZIPPER』や、若者を中心に人気の『INI』のほうが紅白を盛り上げる存在になったのではないだろうか。
紅白歌合戦は日本の音楽シーンを振り返り、国民的なイベントとして放送されるものである。それなのに、日本のグループではなく韓国のグループがここまで優遇されるのは、正直違和感がある。日本の音楽業界にも優れたアーティストは数多く存在しているし、国内グループにスポットライトを当てることが、視聴者にとっても喜ばれる選択だと思う。
さらに、HYBEという一つのレーベルに偏った選考が行われているのも問題だと感じる。HYBEといえば、BTSの所属事務所として有名だが、その影響力を背景にNHKが「ラブコール」を送っているように見える。紅白にBTSが出場すれば話題性は抜群だろうが、そんな「次のための布石」に今年の選考を使うことが果たしてフェアなのだろうか。紅白は日本の音楽シーンを代表する番組であるべきであり、偏った忖度が見える選考は避けるべきだと思う。
そもそも、K-POPが毎年複数組選出されることに疑問を抱いている人も少なくないだろう。もちろんK-POPはグローバルな人気があり、日本でもファン層が厚いことは事実だ。しかし、紅白は日本国内向けの番組であり、日本の音楽文化を紹介する場でもあるはずだ。K-POPばかりに枠を割くことで、日本のアーティストが割を食ってしまっている状況は、少し歪だと感じる。
また、韓国グループを「バランスよく」選ぶならまだしも、同じレーベルから複数組を出場させることは、いくら何でもやりすぎだ。音楽業界には他にも優れた事務所やアーティストが存在している。日本のアイドルグループもK-POPに負けず劣らずの人気と実力がある中で、こういった偏った選考は視聴者の不満を招く原因になりかねない。
NHKがHYBEに対して特別な配慮を示す背景には、何かしらの思惑があるのかもしれない。テレビ誌編集者が指摘するように、BTSが兵役から戻る2025年に向けた「布石」だとすれば、それはNHK側の打算的な姿勢を示しているように感じる。しかし、視聴者が見たいのはそういった舞台裏の事情ではなく、純粋に音楽を楽しめる場だ。紅白はそうあるべきだと思う。
今年の紅白がどうなるのかは放送を見なければ分からないが、こうしたK-POP偏重の傾向が続けば、日本の音楽業界やアーティストのモチベーションにも影響を与えるのではないか。日本の音楽文化を守り、次世代のアーティストを育てるためにも、公平で透明性のある選考が求められている。
紅白歌合戦は長い歴史を持つ番組であり、多くの視聴者にとって年末の大切なイベントだ。今年の選考に疑問を抱いた人は少なくないだろうが、今後の紅白が真に「日本の音楽シーンを映す鏡」として機能することを願っている。
執筆:編集部A