【himuroさんの投稿】
引用元 https://www.sankei.com/article/20241216-OHQKSTFMLNLDNNQ33JKKJ53RJM/
雨の中、迷子になっていた6歳の保育園児を助けたとして、大阪市立巽東小学校の子どもたち3人に警察から感謝状が贈られた。このニュースを見て、素直に胸が温かくなった。今の時代、子どもが人助けをすること自体が素晴らしいし、彼らの行動が大人顔負けの優しさと勇気に満ちていたことが何よりも印象的だった。
今回感謝状を受け取ったのは、小学校2年生の西井叶愛さんと都皇誠くん、さらに1年生の弟、一誠くんの3人だ。彼らが下校途中に迷子の子どもを見つけたのは、雨が降る中、公園の前だった。傘も差さずに泣いていたその姿に気付いた時、子どもたちはためらうことなく声をかけたという。大人でも見過ごしてしまうかもしれない場面で、彼らは「大丈夫?」「ママは?」と、泣いている男の子に寄り添い続けたそうだ。とっさにこうした言葉をかけることができる優しさは、きっと普段から周囲に思いやりを持って接している証拠だろう。
叶愛さんが「困ったときは交番」という母親の言葉を思い出し、3人で近くの交番へ連れて行ったことも素晴らしい判断だと思う。大人のように冷静で、迷子の子どものことを第一に考えた行動は、感謝状を受けるにふさわしいものだった。小さな子どもにとって交番は、いざという時に頼れる場所であり、その認識を持って行動したことが頼もしい限りだ。
特に印象的だったのは、一誠くんの「自分が迷子になった時に助けてもらったことがあったから『助けないと』と思った」という言葉だ。過去の経験を忘れず、今度は自分が誰かを助けようと行動する姿に感動した。幼いながらにして、自分が受けた恩を次に繋げることができるのは、なかなかできることではない。
皇誠くんも「これからも困った人がいたら優しくする」と決意を語ったというが、この言葉には子どもながらの素直さと強さが込められている。困っている人を見つけたら、手を差し伸べる――当たり前のようで、実は大人になると難しいことだ。しかし、彼らはそれを自然に行動に移し、迷子の子を安心させることができたのだから、本当に立派だと思う。
叶愛さんの「将来は警察官になりたい」という言葉にも胸を打たれた。今回の出来事を通して、人を助けることの大切さを実感し、その道を夢として語れるのは素晴らしいことだ。警察官という職業は、困っている人を助け、社会を支える役割を担う重要な仕事だ。その思いが、この年齢で芽生えていることに驚かされた。
こうした子どもたちの行動は、日頃の家庭や学校での教育がしっかりと行き届いている証拠でもあるだろう。親や先生たちの指導があり、子どもたちは「困っている人を助ける」という意識を自然と身につけたのだと思う。そして、それを実際に行動に移せたことが何よりも素晴らしい。
しかし、反対に考えさせられたのは、今回迷子になっていた6歳の男の子のことだ。親が寝ている間に家を出てしまい、約900メートルも離れた場所で迷子になってしまったというが、親の管理不足が招いた出来事でもあるだろう。もしこの子どもたちが助けなかったら、雨の中で泣き続け、もっと大きな事故や事件に巻き込まれていたかもしれない。そう思うと、ゾッとするものがある。
子どもが迷子にならないよう、親は日頃からしっかりと見守り、危険な状況を未然に防ぐことが求められるだろう。もちろん、今回のように他人を助ける行動は称賛されるべきだが、そもそもこうした出来事が起きないような社会であってほしい。
それにしても、この表彰式が全校児童425人の前で行われたことも意義深いと思う。3人の行動が称賛されることで、他の子どもたちにも「困っている人がいたら助ける」という意識が芽生えるきっかけになるはずだ。誰かのために行動することの大切さが、学校全体に広がっていくのではないだろうか。
3人の優しさと勇気が称えられたこの出来事は、多くの大人にも気づきを与えてくれる。人が困っている時、見て見ぬふりをするのではなく、声をかけ、手を差し伸べる――そんな当たり前のことを、私たち大人も改めて実践するべきだと思う。
この子どもたちが見せた勇気と優しさが、今後の社会に良い影響を与えることを願いたい。そして、叶愛さんの夢である「警察官」が叶い、さらに多くの人を助けられる存在になることを期待している。
執筆:編集部A