船舶自動識別装置(AIS)を搭載した船舶の運航情報などを提供するサイト「マリントラフィック」のデータを基に産経新聞が分析したところ、中国浙江省舟山(しゅうざん)市を出港した「海警2502」が日中中間線を越え、今月14日午後6時半ごろから日本のEEZ内で平洋を追尾。16日以降は「海警2501」と入れ替わり、追尾を続けていることが確認された。
海上保安庁の測量船「平洋」を追尾する中国海警局の船舶
出典: MarineTraffic • 青丸は測量船「平洋」、紫丸は中国の「海警2501」、赤丸は中国の「海警2502」、赤線:領海、青線:接続水域、破線:EEZ ※領海、接続水域はイメージ(特定海峡などを反映していない)→《動画は引用元へ…》
地図上で船舶の動きを可視化した結果、中国海警局の船はこの間、日本の領海(赤線の内側)に侵入したり、接続水域(青線の内側)を航行したりしなかったものの、EEZ内で何度も往復していたことが分かった。
平洋は今月4日に千葉県船橋市を出港。海底の地形を探査するマルチビーム測深機などを搭載している。
12年前は日本のEEZ内で海保の測量船「昭洋」と「拓洋」に、中国国家海洋局の公船「海監66」が付きまとい、無線で調査の中止を要求したが、海保関係者によると、20日昼時点で中止要求は出ていないという。東海大の山田吉彦教授(海洋政策)は「日本のEEZ内で調査活動をしている測量船に付きまとうのは、不安を与える行為であり、海域の平和を考えると許されることではない」と指摘した。(大竹直樹、データ分析・西山諒)
以下X(旧Twitter)より…